- 浅尾 慶一郎
後ほど一般的な国際情勢について質疑をさせていただきたいと思いますが、まず最初に当委員会で議題になっております在勤法の一部を改正する法律案について質問をさせていただきたい、こういうふうに思っております。
そこで最初に、今回、研修員手当も改正されるということでございますけれども、改正されて一番低いところで見ますと27号が21万700円、これは月額ですが。加えて給料とボーナス、要するに本俸と賞与も出るという理解でよろしゅうございますね。
- 河野 洋平氏(国務大臣)
お尋ねの研修員でございますけれども、研修員には本俸及び研修員手当を支給しております。研修員手当は、外国において研修するために必要な衣食住及び大学授業料など研修費が含まれております。
- 浅尾 慶一郎
それで、大学授業料も含まれておるということでございますが、もう少し細かく検討させていただいて別途お伺いさせていただきたいと思いますが、私の問題意識は、研修員手当と本俸を加えた場合に、大臣もあるいは山本政務次官もそれぞれ海外の大学で勉強されておられた経験があるわけでございますが、余りに日本から行かれる方が一般的に現地で大学院に行かれている方よりもいただいている給料の額が多過ぎてしまうと、結局つき合う仲間が同じレベルの人になってしまうんではないかなというふうに思っておりまして、そこら辺のことは少し御検討される余地もあるのかなと。決してただ単に多いからいけないということを申しているわけではありませんが、検討をされる必要もあるのかなと。これから行かれる人にこういうことを言うと恨みを買ってしまうのかもしれませんが。
ちなみに、大臣とも御関係の深いスタンフォード大学のホームページで見ましたところ、1年間の大学、オンキャンパスに住んだ場合の年間のコストが大体1万5,000ドル、オフキャンパスで2万2,000ドルでございます。これは授業料は入っていませんが、大体授業料を加えると四万ドルぐらいかなということだと思いますが、ざっと非常に大ざっぱな計算ですが、授業料をどのレベルでとらえるかというのはわからないんですけれども、授業料をかなりの部分負担されるとなると研修員は普通のアメリカの学生よりもかなり豊かな暮らしになるのかなと思うんですが、その点は、それがいけないということを申し上げているのではなくて、その結果つき合う人が偏ってしまうのではないか、それが目的としていることを達成できないのではないかなと思いますが、もし御所見があればいただきたいと思います。
- 河野 洋平氏(国務大臣)
後で山本政務次官からも一言あるかと思いますが、私は、基本的には日本政府といいますか外務省が研修員にそんなに多額のものを出しているというふうには思いません。そして、しかもキャンパスライフを見ていると、年代的にもかなりいろいろな年代の人たちがおりますからつき合い方もいろいろだと思いますし、それから浅尾議員はその辺は大変お詳しいわけですけれども、ドミトリーによっていろいろな人とのつき合いが出てくるということもあって、所得、収入によってそうつき合う先が偏るかどうかということは本人の心構えの問題が一番多いのではないかというふうに思います。
私は、非常に豊かで、そうした収入、所得の多額な人たちだけが集まるようなところにいつも行けるというようなものを支給しているということではないという認識をしております。
- 山本 一太氏(政務次官)
私も浅尾先生と同じようにアメリカに留学した経験がありまして、83年にジョージタウンの大学院を出たんで、その前に2年ほどワシントンに住みました。そのときは研修員の方々は意外ともらっているんではないかと正直言って思っていたりもしたんですけれども、具体的に調べてみると、実際比べてみてそんなに突出した話ではないということが一つと、それは御本人の資質の問題であって、収入によってつき合うところが偏るという方も中にはいるかもしれませんけれども、そこら辺をやはり御本人の努力によって十分、特に突出はしていませんが、考えるべき点ではないかというふうに思います。
- 浅尾 慶一郎
それでは、一般的な国際情勢のお話を伺ってまいりたいと思います。
先般、当委員会で日ロ関係について外務大臣に質問させていただきました。その中で、人権について多少幅があっても、ヨーロッパと日本との間で幅があってもいいのではないかという御答弁をいただいたわけでありますが、一方でその後、田村委員の質問に対して、基本的な価値観は日本とヨーロッパでも共有するという御答弁だったわけでございます。私は、人権の問題というのは一番基本的な価値観に非常に近い部分あるいはまさに含まれる部分にあるので、繰り返しになりますが、極力ヨーロッパ、アメリカと共同歩調をその面ではとるようにすることで日本に対する彼らの理解も深められるのではないかなと思いますが、その点はいかがでございましょうか。
- 河野 洋平氏(国務大臣)
私も繰り返して申しわけありませんが、私は人権という問題について価値観を共有すべきだと思いますし、したいと望んでおります。
問題は、そうした価値観を共有するという認識と、そのためにとる手だての問題というのがあるんだろうというふうに思います。EUにはEUで共通した手段、共通した手だてをとろうという合意があるわけですが、それはそれぞれの国によってアプローチの仕方といいますか、とるべき手段に多少の違いがあることはこれは当然じゃないかという、そういう意味で申し上げたわけであります。
- 浅尾 慶一郎
その人権に絡む問題でありますが、新しい人権の概念の一つとして環境権というものが出てきておるわけでございまして、外務大臣の地元でもあります神奈川県で神環保の問題が随分前から指摘をされておったわけでございます。
私は、この問題は基本的には環境に関する問題というふうに認識をしておりますけれども、随分前から米側からその問題について指摘がされており、本来であれば基本的な人権にかかわる問題という認識で、クリントンさんがあえて小渕首相に話をされるべき問題ではないと思うんですね。もっと早い段階で解決をされているべき問題だったのではないかなと。価値観を共有するということであれば、なるほどこれは大変基本的な人権に対する環境権の侵害であるということで、日本側が積極的に対応をとるべきであったのではないかなと、このように思っております。
そこで、まず事実関係を確認させていただきたいので、厚生省と環境庁の政府参考人の方に、日本政府としてまずそれまで、それまでという意味は、日米で共同モニタリングをした数値の結果が出る前にはこれは日本の国内法では適法であったのかどうか、事実関係だけお答えいただきたいと思います。
- 廣瀬 省氏(政府参考人)
神環保の焼却炉の問題で、廃棄物焼却炉に関して大気汚染防止法というものがございます。それから、本年一月に施行されているダイオキシン類特別措置法によって規制がなされておりますが、その以前は大気汚染防止法で行っておりました。
まず、大気汚染防止法で行っている廃棄物焼却炉の規制対象施設という形で取り扱っておりますが、その中で、ばい煙に含まれる硫黄酸化物、それから窒素酸化物、ばいじん等について施設の排出口における基準値が定められる、排出口におけるというのは煙突の出口という形で、またダイオキシン類対策特別措置法で廃棄物焼却炉も特定施設として規制対象になっておりますが、神環保の施設に対しては、同法によって施設施設に対してのダイオキシン類の排出基準が平成12年1月より適用されております。そして、現在は前の大気汚染防止法の指針値をもとにして取り扱っておりました。
- 浅尾 慶一郎
そこで、日米で共同モニタリングをして基準値の60倍を超えるダイオキシンが検出されたということなんですけれども、このことを受けて現在の法律上でとれる可能性としてはどういうものがあるか、御答弁いただきたいんですが。厚生省と環境庁でしょうか。
- 廣瀬 省氏(政府参考人)
日米の共同モニタリングということを昨年7月7日から9月1日まで56日間行いました。この前に、かなりの時間はかかりましたが、アメリカ側の調査方法と日本側の調査方法を合わせなきゃいけない話し合いがございました。
私たちとしては、日本の調査方法との関係で調査をするという形をとりましたが、アメリカとある程度の話がつきまして、昨年の7月7日からこの56日間できるようになったわけです。そして、具体的にその数値を日本国内法でどう判断するかという基礎ができ上がりました。その結果が日米共同モニタリング調査結果で発表されたわけでございまして、厚木海軍飛行場内の一つの地点は、ダイオキシン類の値が最大54ピコ・パー立米、平均値で6.6ピコ・パー立米、環境基準は当時は0.8でございましたが、現在は0.6ピコ・パー立米になっておりますが、超えた日数が46日間となっておりまして、他に類を見ない高濃度で、環境保全上極めて問題であるというふうに考えております。
- 西本 至氏(政府参考人)
お答えをいたします。
まず、厚生省で持っております法律関係でございますが、これは廃棄物処理法というものがございまして、これで決めておりますのは、いわゆる廃棄物処理業あるいは焼却施設の許可というのは当該県の知事の許可が要ると、これが一つでございます。それから、操業につきましては、私ども省令で技術上の基準というのを非常に細かく決めております。例えば、燃焼室の温度を800度以上にするとか、集じん機に流入する燃焼ガス温度を二百度以下にするとか、さまざまな基準がございます。今までは、神環保につきましてはこの基準を一応クリアしておったということでございます。
それで、お尋ねの昨年の日米共同モニタリングの結果でございますが、これを受けまして神奈川県が廃棄物処理法に基づきまして、まずバグフィルターというものを設置するように改善勧告を出したところでございます。これに対しまして神環保は、この改善勧告に従いましてバグフィルターの設置工事を実施するという態度を示したものであります。そして、現在この工事を実施中でございます。したがいまして、4月以降はバグフィルターが設置された焼却炉のみが運転されることになっているという予定でございます。
これが設置されますと大気環境は相当程度改善されるというふうに予想されるところでございますが、私どもといたしましても、処理法上さらに解決すべき問題が今後出てまいりますれば、神奈川県あるいは防衛庁、環境庁及び外務省とも連携をとりながらこれに積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
- 浅尾 慶一郎
今、局長の御答弁では、800度を超えるというふうに基準を設けておるというふうに御答弁いただいたんですが、実は米側の情報によりますと、神環保の燃焼は温度計で見ますと常に800度を超えて、800度より上に行くことはあるけれども800度でとまるという情報がございます。
これは意味するところはどういうことかといいますと、通常、ごみの焼却炉はどこかであけないとごみが入れられないわけですから、あけるときには急速に一時的に800度を割るはずなんですが、800度を割らないと、常に800度でとまって、あるいはそれより上に行くと。上に行くというのは何かプラスチックその他が爆発すると温度が上がるということなんですが、現在の法律で、いわゆるそこにごまかしがあるかどうかわからないわけですが、温度計について細かく見ることは権限はあるんでしょうか、ないんでしょうか。あるいは、あった場合にそれを見ているかどうか、その点御答弁いただきたいと思います。
- 西本 至氏(政府参考人)
私どもで承知しております限りにおきましては、施設への立ち入りあるいはそういうことによる調査によりまして先生が今御指摘のような事態は報告を受けておらないものでございますから、県の報告では一応遵法であったというふうに伺っているところでございます。
- 浅尾 慶一郎
私は、これは米側から直接聞いた話ですけれども、温度計そのものが、彼らが持っておる温度計が常に800度を超えている状況にあるというのは、どうも焼却炉をあければ必ずその瞬間は落ちるはずなのでおかしいのではないかなと思いますので、引き続きそこは調査をしていただきたいと思います。
そこで、防衛庁長官にもお越しいただいておりますので、あるいはこれは外務大臣と防衛庁長官、両方に御答弁いただくことなのかもしれませんが、私が先ほど申し上げましたように、環境問題は基本的な問題であるので早急に解決しなきゃいけないというふうに思っておりますが、一つの事実といたしまして、厚木の海軍飛行基地はアメリカの海外の基地の中で唯一勤務がボランタリーベースであると。
すなわち、湾岸戦争でもどこでも行けと言われれば、通常は軍ですからこれは行かなければいけない。ところが、ここだけは環境問題があるから強制ができないと。それぐらい環境に関する人権を大事にしているという話があるということでございますが、これをもちろん早急に解決するという御答弁になるんだと思いますが、具体的にはどのように、いつまでにというのが今お答えできる段階にあるのか、それとも神環保側とのもちろん煙突その他の関係でなかなか難しい問題もあるのを承知しておりますので、簡潔で結構でございますが、御決意のほどだけお答えいただければと思います。
- 瓦 力氏(国務大臣)
浅尾委員にお答えいたしますが、先ほど厚生省からも御答弁がございましたが、厚木における状況は極めて悪化といいますか悪い環境にありますので、1日も早くこの環境を整備してまいりたいと、かように考えております。
バグフィルターが今設置されつつあるわけでございますが、これらにつきましてもよく監視をしてまいるといいますか、そういった中でその成果を見きわめたいと思っておるわけでございますが、防衛庁といたしましては、平成12年度予算、さらに煙突建設工事に要する費用といたしまして11億円を計上いたしておるところでございますし、また、さらにこれらの問題を推進する、そういう観点に立ちまして、3月10日の閣議後に、官房長官、私、外務大臣、環境庁長官、厚生大臣、各関係閣僚で早急な問題解決、これを図っていくために一致協力して取り組もう、努力していこうというようなことを確認したわけでございます。
いずれにいたしましても、大変、地形からいいましても、また米軍家族のみならず、また日本人の従業員、周辺の方々にとりましても関心の深い健康、環境問題でありますので、その成果が上がるように一層努めてまいりたいと考えております。
- 河野 洋平氏(国務大臣)
私どもの考え方、それから現在の作業は、3月末までに3基ある煙突のうちの2基についてバグフィルターを装置する、そして4月からは残った1基についてバグフィルターをつけるための作業に入る、こういう考え方でございます。
もちろん、煙突にバグフィルターをつけるわけでございますから、この作業が行われている間はその煙突は使用できないということになるわけでございまして、そこで、先ほど申し上げましたように、4月以降は残る1基の工事を始めればその部分についての稼働はできないことになるであろうと思います。
そして、3基すべてにバグフィルターが装着されるということになれば、もちろん2基のバグフィルターの装着が終わって3基目について作業を始めれば3基目はとまりますから、稼働している二基はバグフィルターつきの煙突の部分が稼働されるわけで、これで本来は問題はほぼ解決をするというふうに思っているわけでありますが、しかし今、防衛庁長官がお話しになりましたように、米軍住宅その他との関係から見て、さらに高い煙突の設置という計画を持って作業をしているという状況でございます。
- 浅尾 慶一郎
それでは、日朝関係について話を伺わせていただきたいと思いますが、昨年の臨時国会の予算委員会におきまして瓦防衛庁長官に質問させていただきましたことで、北朝鮮がノドンを実戦配備しているのではないか、確認がとれますかということの質疑をさせていただいたと思います。その後、アメリカの下院だったと思いますけれども、下院におきまして、在韓米軍の司令官だと思いますけれども、が証言をして、百基既に実戦配備をされておるということが在韓米軍の司令官の口から出ております。
今、日朝国交正常化交渉の取っかかりを始められたところだと思いますが、防衛庁長官にはまずその事実の御確認と、それから昨年私は、外務大臣にはぜひノドンの問題も国交を正常化するに当たって、一方で我が国に大変脅威を与えるようなものを実戦配備しているということはいかがなものかというか、非常にそれは問題があるんじゃないかなと思いますので、ぜひ条件という形でこれの実戦配備の停止というか、やめるということを出していただきたいということを申し上げたいと思います。
- 瓦 力氏(国務大臣)
お答えいたします。
委員がお述べになりました米国下院の軍事委員会における証言、シュワルツ司令官に対しますスペンス議員の質問等におきましてさような答弁がございます。
ただ、私どもは、北朝鮮のノドンミサイルにつきまして、いろいろ情報を総合し、また分析して取り組まなければならぬわけでございますが、北朝鮮がその開発を既に完了しているのではないか、その配備を行っている可能性、これにつきましては高いものと判断をいたしております。
また、委員御案内のとおり、北朝鮮は極めて閉鎖的な体制をとっておりますことや、また極秘裏に進めている活動でありますことや、また一般に発射台つき車両でございますので移動運用をしておる、こういったこと等を考えますと、正確に把握するということは非常に困難でございますが、我々といたしましては、確たることを申し上げる状況にはないといいながら、注意深くこれらの状況につきまして今後動向を見守ってまいりたい、こう考えておるわけでございます。
- 河野 洋平氏(国務大臣)
外務省といたしましても、ただいま防衛庁長官がお話しになりましたように、北朝鮮のノドンの配備の可能性につきまして懸念を有しております。
今、議員からお話がありましたように、日朝交渉の際にこの問題は極めて重要だという御指摘については、私どももそうした考えを持っております。来週には開始をする予定の日朝国交正常化交渉でございますが、長い間の不正常な二国間関係を正常化するための会議という意味で極めて大きな重い意義を持った会談だというふうに思っておりまして、国交の正常化というものに向けて話し合いをしてまいりますが、その過程におきましても、人道問題でありますとか安全保障の問題でございますとか、これらの問題についても真剣に取り組まなければならないことは、本年、国会の冒頭におきまして外交演説の中でも申し述べたとおりでございます。
- 浅尾 慶一郎
終わります。