- 金田 勝年氏(委員長)
ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
まず、委員の異動について御報告いたします。去る22日、荒井正吾君、西銘順志郎君及び大江康弘君が委員を辞任され、その補欠として狩野安君、鴻池祥肇君及び森ゆうこ君が選任されました。
次に、独立行政法人労働者健康福祉機構法案、独立行政法人福祉医療機構法案、独立行政法人労働政策研究・研修機構法案、独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園法案、中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案、独立行政法人雇用・能力開発機構法案、独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構法案、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法案及び社会保険診療報酬支払基金法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。
9案につきましては既に趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。
- 浅尾 慶一郎 民主党・新緑風会の浅尾慶一郎です。
ただいま議題となりました9本の法案につきまして質問をさせていただきます。
今回の9本の法案は、特殊法人を独立行政法人へと切り替えていくという観点から、一定程度評価ができるものだというふうに思っております。しかし、分からないこともいろいろとあるということでございますし、また具体的にどのような合理化効果があるのかという観点も不透明ではないかなと、こんなふうに思います。
たまたまと言っては恐縮でございますが、厚生労働省は厚生省と労働省が省としては一緒になられたという意味で、まずこの法案の具体的な議論に入ります前に、厚生省と労働省というものが一緒になって厚生労働省ができたわけでありますが、その親元の合理化効果ということについて幾つか伺っていきたいというふうに思います。そこで、具体的な数字に基づいて伺ってまいりたいと思いますので、是非よろしくお願いいたします。
まず最初に、厚生労働省というのは御案内のとおり中央省庁等改革基本法に基づいて平成13年の1月にできたわけでありますが、その合理化という観点からは、一番分かりやすいのは、厚生省、労働省の間接部門が持っていた経費が、当然間接部門ですから一緒になればそこは共有できるんではないかというふうに思うわけでありますが、どのようになったかという観点から伺ってまいりたいと思います。
そこで、まず職員数について伺わさせていただきますが、現在の厚生労働省の職員数と合併直前の職員数、この数字をまずお答えいただけますでしょうか。
- 渡辺 具能氏(大臣政務官)
委員御指摘のとおり、合併は平成13年の1月でございまして、このときの定員数は10万518人でございまして、13年度が9万9,998人、そして現在、平成14年度が9万9,686名でございます。
- 浅尾 慶一郎
具体的に再編に伴う数字ということで伺ってまいりたいと思いますが、私がいただきました数字は、いわゆる合併に伴って、間接部門というふうになるのかどうか分かりませんが、とにかく再編に伴う合理化は69名の減だというふうに伺っておりますが、その数字に間違いございませんか。
- 渡辺 具能氏(大臣政務官)
統合の前後における職員数の削減としては、委員御指摘のとおりでございます。
- 浅尾 慶一郎
69人の内訳は、いわゆる内部部局、つまりここが一番間接部門が、多分それぞれのところで抱えておると思いますが、多いと思いますが、それが47名、施設・機関が16名、地方支分部局が5名、外局が1名というふうに承っておりまして、大臣官房で24名というふうに承っておりますが、その点について間違いがないかどうか、まずお答えをいただければと思います。
- 渡辺 具能氏(大臣政務官)
委員が御指摘のとおりでございます。
- 浅尾 慶一郎
そうすると、合併に伴う合理化効果は約10万名の職員のうちの69名ということになってくるのかなと思いますが、その人数の減少によって人件費がどのぐらい節約できたのか、この点を伺いたいと思います。
- 渡辺 具能氏(大臣政務官)
職員数の削減に伴う人件費の削減でございますが、人件費につきましては、職員の種類ですとか、あるいは人事院勧告もそれぞれの年においてあるということから経年変化いたしておりまして、この数字を正確に推測、算定することは大変困難でございます。
しかし、仮に省庁再編成時における平均年収を基にこの69人に相当する削減額を試算するといたしますと、約五億円の削減効果があったと、このように考えております。
- 浅尾 慶一郎
69人の削減で約5億円の効果があったというお答えをいただいたわけでありますが、職員数が大体10万人で69人、あるいは人件費の予算額に対して5億円というのは、パーセンテージで言うと何%ぐらいになりますでしょうか。
- 渡辺 具能氏(大臣政務官)
全体に対する削減、職員及び人件費の削減の割合でございますが、職員数については、69人は、職員数が統合直前で先ほど申し上げましたように10万863人でございますので、これに対しては0.07%の削減でございます。
ただ、ちょっと追加的に御説明させていただきますと、統合後も実はスリム化に努めておりまして、現在までに至る削減の数は、いわゆる独立行政法人へ移行するとか、各省庁間の振替とか、いわゆる当然減みたいなものを別にいたしまして、995名の削減を行っておりますので、これについて計算すると約1%削減をいたしております。
それから、人件費でございますが、人件費は平成11年度の人件費が1,704億円でございます。また、今年度は1,668億円となっておりますので、これによりまして削減を計算いたしますと、約2%の削減効果ということになっております。
- 浅尾 慶一郎
今、政務官がお答えいただいた数字というのは、恐らく毎年800人から900人ぐらい計画的に削減されている数字に一方で増員されるものを足して差額を加えたものだというふうに思いますが、合理化という観点からいうと、多分先ほどの69人というのがある程度の数字なのかなというふうに思いますが、いずれにしても0.07%か1%かという数字を、どちらの数字を取るかによって大分これ違ってきますけれども、取ったとしても、厚生省、そして労働省というそれぞれ大きな省庁がそれなりに持っていた間接部門からすればそんなに合理化効果は出ていないんではないかなというふうに思います。
もちろん、合理化だけがすべてだと言うつもりはありませんが、まず合理化という観点に立った場合に、その間ずっと、厚生労働省ができる前からずっと大臣をされておられた大臣に、点数でいうと、この合理化という観点からいうと何点ぐらい付けられるかということをまず伺いたいと思います。
- 坂口 力氏(国務大臣)
お話をいただきましたように、平成12年の12月から私やらせていただいているわけでございまして、そのときには厚生大臣と労働大臣、2枚看板をちょうだいをしまして、1月から厚生労働省になったわけでございまして、やがて2年間を経過しようとしているわけでございます。
私、厚生労働省ができましたときに、両省が混合しているような状況ではこれはいけないので、両省が化合するようにこれはならないといけないということを言ったことを記憶をいたしております。今までの厚生省、労働省の組織をそのままにしてただ一緒にしたというだけではいけないので、今後もう少しここを、一つのところでやれるところはもっと一つのところでやらなければいけませんし、同じになるところはもっとやっていかなきゃならないし、やはり再編成という意味からいきましても、まだなお道半ばというふうに思っている次第でございます。
ただ、いい面といたしましては、例えば障害者の問題をやりますときに、障害者の問題、福祉の問題と雇用の問題を同じにやれますとか、あるいはまた子育て支援のときに、お母さん方の職業の問題と、就業の問題と子育てとを同じにやることができるようになったとかというようなことでは非常にスムーズに運べるようにもなったというふうに思っております。
なかなか自分で点数付けることはできませんけれども、ひとつそういうことで御理解をいただきたいと思います。
- 浅尾 慶一郎
点数、御自身で付けづらいというのはそうかもしれませんが、先ほど申し上げましたように、直接的な数字で出てくる合理化というのは、今、大臣もいみじくもおっしゃったように、まだ道半ばなのかなというふうに思います。
合理化も必要だと思いますが、同時に国民に対するサービスということも車の両輪で向上していただかなければいけないというふうに思っておりまして、そういう観点からサービスの状況について、厚生労働省所管の、また今大変込み合っていて、いろいろと世間に出ますとクレームというか文句もあるハローワークを例に取って伺っていきたいというふうに思います。
ハローワーク、大変込み合っております。込み合っておりますが、利用者数についてどのように厚生労働省として把握をされておるんでしょうか。例えば職業紹介数や求職登録者数ということは当然統計を取っておられるんだと思いますが、込み合っているのはハローワークに来られる人が多いからですから、だと思うんですが、パソコン等で求人票を見るだけの人数というのは把握はされておられますか。
- 森田 次夫氏(大臣政務官)
ハローワークの職業相談あるいは職業の紹介の利用者数でございますけれども、これにつきましては、全国の安定所に求人の申込みをいただいておりますものですから、そういった点でいわゆる求職者数につきましては把握をいたしております。これは、登録されているというか、そういった状態でございますから、当然といえば当然であるわけでございます。
ただ、御指摘のとおり、ハローワークに配置されております求人の自己検索のパソコンでございますけれども、これで求人情報を確認する者の数につきましては、サービスの向上の観点から各ハローワークにおきましてその数を掌握しなければならぬ、それは必要であるということ等はそのとおりだろうと思います。
そこで、最近導入しました機器につきましては利用者数を把握できるものが大半でございますけれども、全国的といいますか、そういったことになりますと数値の把握までには至っていない、これが現状でございます。
- 浅尾 慶一郎
先ほど申し上げましたように、ハローワークが込んでいるということは今の景気の現状あるいは失業者の多い現状を表しているというふうに思うわけでありますが、全国的に大体どれぐらい来ているのかということぐらいは厚生労働省として把握をすべきだというふうに思います。
例えば、別に正確な人数でなくても当面はいいんだと思いますから、例えば、それぞれのハローワークで日報等を付けるんであれば、大まか、概算今日はこれぐらいの来所者数というのは目算でできるんではないかなと。そういうところから始められると厚生労働省としても、確かに今大変な状況だということが肌身に触れて分かるんじゃないかなというふうに思いますが、その点についてはいかが思われますか。
- 鴨下 一郎氏(副大臣)
議員おっしゃるように、込んでいるところの把握をきちんとしろと、こういうようなお話でありますけれども、そのとおりだろうというふうに思います。
ただ、今、古いパソコンについてはなかなか全体的な利用者の数は把握できないんですが、平成13年度以降のやつには大体どれだけの利用者があったかということがきちんと記録できるようにソフトが入っておりますので大体の利用者数は把握できていると、こういうようなことであります。
議員おっしゃる趣旨は、そういう意味での、自己検索を含めて、込んでいるんでどれだけ利用者が、きちんと困らないように利用できるような体制を作れと、こういうようなお話だろうと思いますので、そういうことを含めまして、各ハローワークによって多少まだ整備が十分でないところもありますけれども、できるだけ利用者の利便に沿ったような形で把握し、なおかつそれぞれが利用しやすいようにしていきたいと、こういうふうに考えております。
- 浅尾 慶一郎
今、副大臣おっしゃいました平成13年以降に導入されたパソコンというのは、全体に占める割合というのは、ちなみにどれぐらいございますか。
- 鴨下 一郎氏(副大臣)
11年から設置をしておりますけれども、11年が1,000台、12年が1,000台、そして12年の補正で2,000台ということで、トータルで4,000千台でありまして、13年度からはそれぞれ、13年度20か所1,000台、そして補正で1,000台、それから14年度で1,500台ということで、3,500台というような比率でございます、約半数ということであります。
- 浅尾 慶一郎
半数あれば、その概算、ハローワークの込みようというのは日々、それこそパソコンですから機械で分かるわけなんで、日々取ってということは恐らく、少しでも、趣旨としては、失業されて大変困っておられる方が多いと思うわけですから、そうした方がせめて仕事を探す利便性を高めるということは必要だと思いますね。やり方としては、もちろんパソコンを増やすといったようなことも考えられるんではないかなと思いますし。
次の質問に移らさせていただきますが、例えば、大変込んでいて、パソコンを使うにしても1人30分、5件までという制限がなされているというふうに伺っておりますが、込んでいるところは。これは事実でありますか。
- 鴨下 一郎氏(副大臣)
例えば大阪だとか博多、それから東京のように非常に若い方を含めて込んでいるところについては、おのずと申し訳ありませんけれども制限をさせていただいている、こういうようなことであります。
- 浅尾 慶一郎
パソコンですから、御案内のとおり、これはインターネットで検索をすれば例えば自宅でも見れるはずなんだと思いますが、現在は自宅で検索すると事業者名が隠された、ハローワークに行けば全部情報が見れるけれども、自宅で自分のパソコンの画面で見ると一部情報が見れないといったような不完全な求人情報しか見ることができないわけでありますが、こうした区別をしている理由をまずお答えいただけますか。
- 鴨下 一郎氏(副大臣)
ハローワークに基本的に来ていただくというのが元々の趣旨でありましたので、そういう意味で、事業者名をそれぞれの求人情報のコンピューター検索の中で出すというようなことについては最初の段階ではなかなか難しいというようなことがありました。
それからもう一つは、求人の企業そのものの意向もございまして、例えば求人企業そのものが名前を出してもらいたくないというようなこともあったようでありまして、そういう様々な点から現時点では求人事業所の名前等を伏せた形での情報提供をしているというのが現状であります。
- 浅尾 慶一郎
先ほど申し上げましたように、ただ、ハローワークは大変込んでいて1人30分と制限されていると、なおかつハローワークに、後段の求人企業の意向というのは、行けば見れる情報を自宅では見れなくするというのは余り合理的ではないのかなと。別に秘匿しなければいけない理由がそこにあるというふうには思えないわけであります。
それから、ハローワークに来てもらうといっても、来てパソコンをたたいて、じゃここに行こうといったときに、ハローワークの方で何かそこで付加的なサービスをしているのかというと、恐らくそういうことにはなっていないのではないかというふうに思いますが、その点はいかがでしょうか。
- 鴨下 一郎氏(副大臣)
最終的にはそういうような御要望が大変強いわけでありまして、結果的に、事業所名を事前に知りたいとか自宅でインターネットで求人情報を検索したいと、こういうようなこともありまして、できるだけそういうような利用者の御希望に沿えるような形で情報提供をしていこうじゃないかと、こういうようなことを今できるだけ早い時期にそういうような事業所の公開も含めてしていこうと、こういうようなことで今やっている最中でございます。
- 浅尾 慶一郎
今、副大臣の方から、できるだけ早いうちに自宅あるいはハローワークに行かなくてもそうした情報が見れるようにしよう、していこうと検討している最中だという御発言をいただいて非常に有り難く思っておるんですが、是非早急にやっていただきたいと思います。
これ区別する合理的な根拠は今申し上げましたようにないというふうに思いますし、そしてまた、ハローワークに行かなくても自宅で見れるようになったということはしっかりとPRしていただければ、今ハローワークが込んでいる理由のかなりの部分は私はパソコン検索ではないかなと思いますので、その点についてもしっかりとPRをしていただきたいと思います。
同じく、インターネットを使って利用者にサービスの向上をするという観点から、平成16年1月から税金などとともに労働保険料の電子納付が始まるというふうに伺っておりますが、例えばハローワークへの求人申込みについてもインターネットでできるようにしたらいいんじゃないかなと思います。
それは、現状は御案内のとおり、OCRに記述しているものをまたそれを読み取っているだけですから、電子情報で求人情報を送ってもらえればハローワーク側の事務軽減にもつながると思いますが、その点についていかが思われますか。
- 鴨下 一郎氏(副大臣)
実際に、例えば2005年に日本は世界でトップレベルの電子政府を実現すると、こういうような趣旨からも先生おっしゃるようなことは進めなきゃいけないと、こういうような流れであることは間違いございません。
ただ、今までは、例えば書式を整えるのになかなか難しい部分があったようでありますけれども、今後は求人申込みのインターネットでの受付については、一部今、東京等のハローワークでは行われている部分も試行的にはありますが、これをできるだけ求人内容の明確化等の課題や求職者の保護にも留意しつつ進めていくと、こういうような方向でありますので、先生の御指摘の方向に早急に行きたいなと、こういうふうに考える次第であります。
- 浅尾 慶一郎
是非早急にやっていただければと思います。
サービスの向上ということ、それから厚生労働省が独立行政法人化する法人を引き続き所管するという観点から、もう一点だけ厚生労働省レベルの点について伺わしていただきたいと思いますが。
今ハローワークのお話をさせていただきました。ハローワークと同じく厚生労働省が所管しております監督署というものがございますが、ハローワークと監督署の管轄地域が幾つか問題になっている部分があります。具体的に言いますと、同じ敷地内に、例えば一階と二階にハローワークと監督署があるといった場合であっても管轄地域が違うという事例がございますが、全国でどのぐらいそういった事例がありますでしょうか。
- 森田 次夫氏(大臣政務官)
厚生労働省の地方出先機関、いわゆる地方労働局の管轄下にハローワーク等が置かれているわけでございまして、これはハローワークの場合には587か所でございます。それから、同じ管轄下に労働基準監督署も置かれているわけでございますが、それが341署、587所と341署でございます。
そして、そのうちに、先生がお尋ねのハローワークと監督署を同じ敷地内に置いております例でございますけれども、67か所ございまして、管轄区域が異なるのは42か所でございます。
- 浅尾 慶一郎
例えば、私が住んでおります神奈川県、例えば私住んでおります鎌倉市ですけれども、鎌倉市の人が、事業主が新たに人を雇おうとして労働関係の手続を当然しなきゃいけないわけですけれども、その場合には、まず藤沢にあります監督署に労災の届出をします。しかし、労災の届出をして、そこで雇用保険の手続をしようと思ったら、同じ敷地内にあるハローワークでは駄目なんですね。戸塚まで行かなければいけないという現状がございます。
あるいは、横浜市の神奈川区、西区、ここは御案内かもしれませんが非常に事業所の多いところでありますが、横浜市の神奈川区、西区の方が港北区にあります監督署に行って、その中にハローワークもあるんですが、そこで手続をしようとすると、横浜ハローワーク、これは中区にあるんですが行かなきゃいけないという、非常に利用者のことについて余り考えられた区分けになっていないというふうに思いますが、早急にこの管轄区域の見直しを行っていただきたいと思いますが、大臣、いかがですか。
- 鴨下 一郎氏(副大臣)
ハローワークと労働基準監督署が同じ敷地にあってそれぞれエリアが違うと、こういうようなことを早く何とかしろと、こういうことでありますけれども、特に今、先生おっしゃる鎌倉市の場合については御指摘なような事情があるということでそれぞれお困りの方も多いようでありますので、地域の事情を十分に精査して、できるだけ管轄地域の見直しについて積極的に検討をしてまいりたいと、このように考えております。
- 浅尾 慶一郎
もちろん鎌倉のことも是非やっていただきたいと思いますけれども、全国で同じ敷地の中に建物が二つあって、そこに行こうと思ったら行けないというのはどう考えてもこれはおかしいと思いますので、大臣、その点について全国的に見直すという御答弁いただけないでしょうか。
- 坂口 力氏(国務大臣)
地域の皆さん方に御迷惑の掛からないように見直しを行いたいと思います。
- 浅尾 慶一郎
ありがとうございます。それでは、特殊法人の関連9法案について、親元ではなくて個別の法案について伺っていきたいと思いますが、まず、来年度解散して独法に移行する法人のうちで法人の職員数はどのように変化いたしますか。
- 木村 義雄氏(副大臣)
独法下の運営というのは、つまり独立行政法人になった後の運営は法人の長が行うことになっています。法人の長の裁量にゆだねられておりますものですから、職員の数も事務運営の一環として法人の長の裁量にゆだねられます。
そのため、現段階で数字をお示しすることは困難ではございますけれども、大臣が中期目標というのを決めますから、その中に、一層の効率化を図るべきものと、こういう具合にされておりますので、それを受けて、恐らく減らすという方向で数字が決まっていくのではないかと、このように思われます。
- 浅尾 慶一郎
確かに、その職員数はそれぞれの法人の長が決めるということが、ある面、独法の趣旨なのかもしれませんが、一方で国庫が負担する人件費というものもございます。
少なくとも、じゃ国庫が負担する人件費についてはどのように変わるのか、法人ごとに伺えますか。
- 木村 義雄氏(副大臣)
今回の改革によりまして、これは運営費交付金等の対象となる想定人員というのがあるんですけれども、これに対応する費用が人件費に当たるものと考えられるわけでございまして、それは対前年度比で約40人のマイナス、額にして、金額で3億円の縮減を図っております。
- 浅尾 慶一郎
数字の上では先ほどの厚生省と労働省が一緒になったときと同じで、スタートのところでは余り減っていないのかなと。合理化効果というのは余りないのかなというふうに思いますが、今、正に副大臣がおっしゃったように、中期目標に基づいて独立法人が中期計画を作成してそれを大臣が認可するということなんですが、そもそも大臣はどのような中期目標を示すおつもりでしょうか。
- 坂口 力氏(国務大臣)
それぞれの独立行政法人によって具体的な問題はあると思いますが、総論的に申しますと、この中期目標の期間、これだけの期間の間に何々をやるという期間、それから業務運営の効率化に関する事項、それから国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項、そして財務内容の改善に関する事項、こうしたことが一つのこの中期目標として示す内容になっておりまして、それらにつきましてそれぞれに示すということになっておりますので、そうした状況を踏まえてやりたいと思います。
- 浅尾 慶一郎
国庫が負担する、先ほど交付金というお話、それが実質は人件費になったりするわけですけれども、そうしたものについて枠というか概算、具体的な数字というのは示せるんでしょうか。
- 坂口 力氏(国務大臣)
いずれにも数値目標を明確にしまして、そしてそれでやっていただくということになっておりますし、それからいわゆる国庫が負担する人件費等につきましては、額は国が定めることになっておりますから、額をそこで示すということになるだろうと思います。
- 浅尾 慶一郎
なるたけ早急にそうした数字は示していただきたいと思いますが、独立行政法人に移行後は企業会計原則が採用されるということになっております。また、財務諸表等も公表されるということになりますが、経営の透明性が高まるわけでありますけれども、肝心の経営者に当たる法人の役員についてはまだいろいろと不透明な部分があるんじゃないかなと思いますけれども、現状、特殊法人、今回の独法化対象となっている特殊法人の役員の総数と、そのうち国家公務員出身の役員の人数をお答えいただければと思います。
- 木村 義雄氏(副大臣)
今回の改革の対象となっている特殊法人等の役員の総数は、非常勤も含めまして92名でございます。うち、御指摘の国家公務員出身の役員は53名となっております。
- 浅尾 慶一郎
トップの方は何人が国家公務員でしょうか。
- 木村 義雄氏(副大臣)
トップの方は全員国家公務員でございます。合計、ですから九名ということになります。
- 浅尾 慶一郎
もちろん国家公務員の方にも優秀な方が大変多いというふうに思いますが、一方で、新しい考え方、企業会計原則に基づいて独立行政法人として活動していくという観点に立つと、民間人を、あるいは民間の知識を入れていくという観点もあっていいんではないかなというふうに思います。
既に、例えば郵政公社では民間人のトップが内定しているわけでありますけれども、この独立行政法人のトップの任命は大臣が行うわけですから、そういう観点も踏まえて新たな独立行政法人に、全員をということではないかもしれません、あるいは適切な人は幅広く求めなければいけないと思いますけれども、必ずしもすべての適切な人が国家公務員だということには、独立行政法人化するという観点からすると果たしてそうなのかなというふうに思いますが、大臣はその新たな9法人、できる九法人について、そのトップについてどのような思想でそのトップを任命していかれるのかと。
当然、民間人も排除しないということなんでしょうけれども、排除しないけれども、結果として九人が全員元国家公務員になってしまうということもあり得るのかどうか、その点も含めてお答えいただければと思います。
- 坂口 力氏(国務大臣)
当然のことながら、民間人の人も含めて最も適切な人を選ばなければならないというふうに思っております。
いずれにいたしましても、今度の独立行政法人は自立をしてもらうわけでありますし、そしていわゆる経営能力というものも問われるわけでございますので、それに適しない人はこれはなっていただいても余り役に立たないのではないかというふうに思っております。したがいまして、そうしたことも考慮に入れながら適切な人を選ばなければならない。もちろん、今御指摘になりましたとおり、中には公務員出身の人もいるというふうに思いますけれども、しかし民間の人も優秀な人を登用するということは当然だというふうに思っております。
- 浅尾 慶一郎
特殊法人の問題としてよくその子会社や子法人、子公益法人と言うんですか、特殊法人が出資している公益法人や株式会社があって、そこが更に孫下りというか、天下りの後にもう一回行く先になっているといったようなことも言われておりますが、今回の法案の対象となっております九特殊法人が現状出資している子会社、株式会社や公益法人というのは幾つありますでしょうか。
- 木村 義雄氏(副大臣)
労働福祉事業団が労災病院の売店施設の運営等を委託しております財団法人労働福祉共済会とそれから医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構が、保健医療上の重要な研究に対する資金供給の事業の一環として、15の株式会社に対して出資を行っております。合計2つでございます。
- 浅尾 慶一郎
雇用・能力開発機構については、これはございますでしょうか。
- 木村 義雄氏(副大臣)
ありません。
- 浅尾 慶一郎
情報処理振興事業協会というところに出資をされておるというふうに伺っておりますが、そこに天下っておられる方が厚生労働省の方ではないということで外されておるのかもしれませんが、多分そこも入って、出資しているという観点からは入っているんではないかなと、こういうふうに思いますが。
質問続けさせていただきますと、今度独立行政法人化になった後は、当然独立行政法人が判断するというようなお答えになるのかもしれませんが、こうした出資の状況について変化があるのかないのか、その点についてはどのようにお考えでしょうか。
- 坂口 力氏(国務大臣)
独立行政法人の場合には、その長になる人がすべて決めるわけでございますが、そこがまた出資をするかどうかということにつきましては、これからもう一度そこが独立行政法人ができましたときにどうするかということを決めることになるというふうに思いますけれども、しかしそうなったといたしましても、それを明確にやはり把握をしていくということは大事なことでございますので、国の方としても、いわゆる孫に当たりますけれども、そうしたところも明確に把握をしていきたいというふうに思っております。
- 浅尾 慶一郎
現状、先ほどお答えいただいたものが出資されているということですけれども、労働福祉事業団の財団法人労働福祉共済会というのは、今お答えいただきましたように、共済病院における売店の運営というのは、果たして本当に労働福祉事業団がやらなきゃいけないものなのかなというふうに思うわけであります。それが独立行政法人になっても、独立行政法人ですから、更にその裁量、逆に裁量の幅が広がるとなれば、自分の、確かに労災病院の売店というのは経営的には安定している売店だというふうに思いますから、逆に言えば持っておきたいような種類の事業だというふうに思われるかもしれませんが、そういうものについて、本当に独立行政法人の趣旨にのっとっているのかどうかということは是非御検討をいただきたいというふうに思います。
逆に、医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構が出資しているところについては、これはあれですか、ちょっと伺わさせていただきたいのは、本来の業務にのっとった出資であって、いわゆる子会社、孫会社を作る趣旨ではないというふうに理解しておりますが、そうした理解でよろしいでしょうか。
- 木村 義雄氏(副大臣)
そのとおりでございます。
- 浅尾 慶一郎
そういたしますと、今申し上げました労災病院の部分については、今度できます独立行政法人のトップが考えるということなのかもしれませんが、そこについてやはりいかがなものかなと思われる部分もあるので、その点について大臣の所見を伺えればと思います。
- 坂口 力氏(国務大臣)
労災病院につきましては、労災病院の在り方そのものを考えなければいけないわけでございまして、今37あると思いますが、その中で残すべきもの、あるいは統廃合すべきもの、廃止すべきもの、そうしたものをこれからやる予定にいたしております。そうした中で、今後すべてのことを考えていきたいと思っております。
- 浅尾 慶一郎
売店等は本当に民間でできる業務でありますから、できるだけ民間に任せてしまうのがいいんではないかなと、こんなふうに思います。
それから、独立行政法人の事業実績については独立行政法人評価委員会が評価することとなっているわけでありますが、現状の委員の方、平成14年4月1日の委員の方の名簿をいただいておりますが、これを見ますと、現状では大学の先生が圧倒的に多い、監査法人の方も若干いますけれども、ほとんど大学の先生だというふうに思います。
先ほど来お話にありますように、もちろん大学の先生は立派な方ですから、いられて構わないと思いますが、その利用者の観点というのが果たして本当に反映されるのかな、あるいは先ほど来話に出ております経営の感覚というのが反映されるのかなというふうに思いますので、この評価委員会の中に、今後、企業の経営者や、あるいは利用者として消費者や働く人の代表といった方も入っていただくべきではないかなと思いますが、その点についていかが思われますか。
- 木村 義雄氏(副大臣)
委員会の構成につきましては、もちろん言うまでもなく適正な評価がなされる人選が必要だと考えているところでございまして、今後独法化が予定されている法人の業務内容に応じまして、適正な評価が実施できるよう、先生がおっしゃられたように、経営や会計等の実務者を加えた幅の広い委員会構成、委員構成にしてまいりたいと、このように考えてございます。
- 浅尾 慶一郎
独立行政法人化に伴ってどういった合理化効果とサービスの向上が見込まれるのかという、これは両方、車の両輪ですから両方やらなきゃいけないと思いますが、その点について、厚生労働省の統合を例に合理化効果とサービスの向上ということについても伺ってまいりましたし、特殊法人の合理化効果についてもお伺いをしてまいりました。
数字の上では、少なくとも合理化効果の方については必ずしも十分な効果を上げていないと。先ほど大臣御自身が、厚生労働省の合理化について、数字はなかなか点数は付けられないというふうにおっしゃったわけでありますけれども、私はなかなか、これは十分な合理化という観点からは点数が上げられないんじゃないかなというふうに思うわけでありますが、今後、行財政の合理化という観点に、大臣として、まず独立行政法人の合理化を目標の中でどのように指示していくのか、それから御自身の所管される厚生労働省の合理化にどのように取り組まれるのか、大臣の御決意を伺いたいと思います。
- 坂口 力氏(国務大臣)
厚生労働省の所管をいたしております分野におきましても、やはり合理化すべきものは合理化をし、無駄を省かなければならないというふうに思っております。
例えば、医療にいたしましても年金にいたしましても、これは利用する皆さん方にも御負担をいただくということをお願いをしなきゃならないわけでございますので、厚生労働省自身、やはりスリムにするべきところは一日も早くスリムにしなければならないというふうに思っております。
とりわけ社会保険庁の問題等につきまして今議論を重ねているところでございまして、そしてできるだけ機械化等によりまして人員削減のできるところはしたいというふうに思っているところでございます。
また、今回できます独立行政法人につきましても一つ目標の中に厳しく経営的な側面も織り込みまして、そして合理化に努めるようにしていきたいと思っております。
- 浅尾 慶一郎
合理化をして節約すべきところはきちんと節約をして、本当に必要なところにはきちんと予算の手当てをしていくというのがサービスの向上につながることだと思います。
その観点で、最後に雇用対策関係の予算について伺っていきたいと思いますが、今日の新聞によりますと、雇用保険料の引上げが見送りになると。ただし、その代替財源が補正に盛り込まれていないというふうに出ておりますが、私は、今、大臣が正におっしゃった、節約をした上で、もちろん規模が違うというふうに言われるかもしれませんが、しかし精神としては、少なくとも節約をした上で雇用保険の財源が足りないんであればそこは一般財源から十分にその雇用保険に投入をしていくべきじゃないかなと、こういうふうに思います。
大臣御自身も、保険料を上げられないんなら一般財源で埋めてもらうしかないというふうにおっしゃっておるわけでありますから、その点について、一般財源で来年度予算手当てができるかどうか、手当てをしていくべきだというふうに思いますが、大臣の御決意を伺って、質問を終わりたいと思います。
- 坂口 力氏(国務大臣)
非常に微妙な段階に来ておりますのでお答えをしにくい段階でございますけれども、雇用保険につきましては、今年も0.2上げさしていただいたところでございますし、そして来年度の分を考えますと、やはり0.2%分まだ更に予算が必要になる、そこを行わないと途中で財源が不足をするということが起こりかねない事態でございます。
そういう状況を踏まえまして、雇用保険料でお願いをできないということもあり得るわけでございますから、できなければそこは一般財源の中からお願いをする以外にないわけでございます。中には、もっと雇用保険の内容を吟味をして、もっと掛からないようにしてはどうかという御意見もあるようでございますけれども、現在の段階でもうこれ以上切り込むことはできない、私はそう思っておりまして、そういたしますと一般財源にお願いする以外にないと思っている次第でございます。
- 浅尾 慶一郎
終わります。