厚生労働委員会 会議録
平成15年07月08日
金田 勝年氏(委員長)

ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。

次世代育成支援対策推進法案及び児童福祉法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長岩田喜美枝君外3名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。

金田 勝年氏(委員長)

次に、次世代育成支援対策推進法案及び児童福祉法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。

これより質疑を行います。質疑のある方は順次御発言を願います。

浅尾 慶一郎

民主党・新緑風会の浅尾慶一郎です。次世代支援育成法に関しまして、先日、ある小学校の先生から、子供たちが、政治家の人たちは悪いことをよくやっていると言われて困るということを質問を受けましたので、そういうことはないという観点から幾つか質問をさせていただきたいというふうに思いますが、今日は、官房副長官、お越しいただいておりますけれども、官房副長官の政策秘書及び第一秘書、そして第二秘書が、政治資金規正法に関して、日本精神病院協会政治連盟からの寄附に係る政治資金規正法違反ということで告発を受けておりますが、その経緯についてお伺いしたいと思います。

上野 公成氏(内閣官房副長官)

私の秘書3名が代表者を務めています政治団体につきまして、平成13年度に、今、委員からお話がありました日本精神科病院協会の政治連盟から各50万円ずつ、計250万の政治献金を受けたということでございまして、これは領収書もそのときに出しておりまして、向こうの政治連盟にもあるということでございますけれども、政治団体の政治資金収支報告書を作成するために、当たりましてこれを失念をしてしまいまして、記載をするのを忘れてしまったという御指摘のような記載漏れが生じてしまったのは事実でございます。これは、すぐ分かりましたので、すぐに訂正をさせていただいたところであります。

浅尾 慶一郎

各50万円ということでありますが、これは2001年の8月の8日の日ですか、に50万円掛ける4件、200万円の献金があったということですが、献金がなされた副長官の後援会の名称というのはお分かりになりますか。

上野 公成氏(内閣官房副長官)

平成13年8月、住宅政策研究会、それから高齢者住宅研究会、それから地球環境問題研究会、それから中心市街地活性化研究会でございます。

浅尾 慶一郎

日本精神病院協会政治連盟の趣旨は、恐らく精神病を抱えておられる患者さんの福利厚生を図るということを政治連盟の趣旨としているんではないかなというふうに思いますが、まず、今おっしゃいました住宅政策研究会、これはどういう目的で作られていますか。

上野 公成氏(内閣官房副長官)

これは、私が、私もおやじが医者でありまして、それから建設省に勤めておりましたけれども、そのときにも住宅行政をやっておりまして、高齢者だとか、それから、精神病院に関係ありますが、グループホームだとか、北欧に毎年のように勉強に行っておりまして、そういうことを話してくれということでこういう研究会を作っておりました。お医者さんの方々も、私の群馬の先輩後輩の人も入って勉強されているということでございます。

浅尾 慶一郎

その住宅政策研究会に8月8日、50万円の寄附がなされた、それについて記載がなかったということでありますが、次に、同じ、同日付けで地球環境問題研究会にも8月8日、50万円の献金があったわけでありますが、これはどういう会でございますか。

上野 公成氏(内閣官房副長官)

私がこういう勉強会幾つか持っておりまして、先ほどの住宅政策でありますとか高齢者の住宅でありますとか、あるいはこの地球環境の問題も、これ特に今、京都議定書のいろんな問題ありますけれども、通産政務次官をやっておった当時にちょうどそういう京都の会議があったりしまして、そういうことでも勉強会をさせていただいていたということでこういう研究会を作ったわけでございます。

浅尾 慶一郎

また、同じ日に中心市街地活性化研究会、ここにも50万円同じ団体から寄附があったということでありますが、中心市街地活性化ということは、東京を中心にそうした市街地の容積率、高度利用というようなことをやはり研究される会でしょうか。

上野 公成氏(内閣官房副長官)

これ、東京ということではなくて、地方の中心都市といいますものがみんな都市、寂れておりまして、こういうことも、商業地その他でそういうことがありますので、これも一つそういう課題だということでこういう勉強会を作らせていただいたということであります。

浅尾 慶一郎

それから、同日付けで五十万円を高齢者住宅研究会というところにも寄附がなされておりますが、この高齢者住宅研究会というのはどういう会でございましょうか。

上野 公成氏(内閣官房副長官)

これは一番最初に申し上げましたけれども、私がずっと今まで医者の息子としてやってきたことと、それから長い間住宅政策に携わってきましたので、こういう研究をこれもずっと長い間掛けてやってきております。ただ、いずれも、官房副長官になりましてこういう研究会なかなかできませんので、このところは少しお休みの状態であるということでございます。

浅尾 慶一郎

いろいろと理屈を考えれば日精協との関係というのは考えられるんだと思いますが、率直に言って日精協の趣旨と余り中心市街地活性化、地方都市の中心市街地の活性化でも関連がないような気がするんですが、その点はいかがでしょう。

上野 公成氏(内閣官房副長官)

これ、この常務理事をしている者が私の小学校、中学校の一年後輩で、日精協の常務理事が私の一年後輩でして、おやじ同士も高崎の市内で医者をしているという関係で、何度か講演を頼まれたり、そういう経過がございまして、向こうの、先方の好意で私の政治活動を支援するという形で支援をしていただいたというふうに言えると思います。

浅尾 慶一郎

ということは、常務理事が御好意で政治活動を支援されると、200万円寄附しますということで4つの政治団体に分けられたという理解でよろしいですか。

上野 公成氏(内閣官房副長官)

そういうことでございます。

浅尾 慶一郎

もう一点確認いたしますと、最後の高齢者住宅研究会以外の政治団体は、当該年度の収入はこの日精協からの寄附だけであったというふうに承っていますが、そういう理解でよろしいですか。

上野 公成氏(内閣官房副長官)

先ほど申し上げましたように、官房副長官に就任しておりましたので、実質そういう活動ができないということでございましたので、言わば休眠状態だったということでございます。

浅尾 慶一郎

冒頭申し上げましたけれども、そうすると便宜的に、今、正に官房副長官がおっしゃいましたように、持っておられる政治団体にたまたま、200万円という金額を一つの団体に入れてしまうと余り突出してしまってもいけないということで、分けられたということなんだというふうに思うわけであります。分けた上でたまたま記載を忘れたということなのかもしれませんが、そういうことだとすると、やはり小学生に信頼が持たれないんじゃないかなというふうに思うわけであります。

そこで、少なくとも記載をしなかったということは、政治資金規正法の第12条及び罰則を定めております第25条に違反する行為だというふうに考えていますが、そうした行為を副長官の公設秘書がされたということについては、自身の政治的な責任の取り方についてはどのように考えておられますか。

上野 公成氏(内閣官房副長官)

こういうことは、やっぱり法律に違反をしているということで大変、これは私も一つ一つについては、これは秘書が先方とやっておりましたので、それからまた記載についても、報告についても秘書がやってきたわけでございますけれども、結果的に大変政治の信頼を失うようなことの一つになったんじゃないかなと思って、非常に申し訳なく思っております。ですから、分かった時点ですぐに、早速訂正をするようにということで訂正をさせたわけでございます。

浅尾 慶一郎

当委員会も連合審査で審議をさせていただきましたけれども、この寄附がありました8月8日の6日前、8月2日に、日精協は触法精神障害者対策の実現が同団体の悲願だとして、「重大な犯罪を犯した精神障害者の処遇に関する新たな法制度について」ということで声明を発表して熱心に運動をされたということで、その6日後に寄附をされ、翌年3月15日に閣議決定されたというのが客観的な経緯であります。そこに副長官が直接携わったかどうかということを申し上げるつもりはありませんが、ただそういう中で、記載漏れがあったということを単純なミスというふうにして、そして政治的責任は、単純なミスだから、それは関係ないんですということではなかなか済まないんではないかなと。ですから、もう少し踏み込んだ政治的な責任についての御答弁をいただきたいと思いますが。

上野 公成氏(内閣官房副長官)

実は、これは私のところに触法の働き掛けも一切ございませんし、今初めて、8月2日にそういうことがあったということを初めてお聞きしたわけでございます。

仮にそういうものの関係であれば、これはもう私が関与できるできないにかかわらず、非常に適切じゃないことだと思いますけれども、私自身は全く、もちろん秘書もそういうことは全く意識していないわけでございまして、私としてはやっぱり記載漏れがあったということについて、先ほど申し上げましたように、大変政治の信頼を失うようなことになったことについては大変申し訳なく思っている次第でございます。

浅尾 慶一郎

記載漏れがあったということについて大変申し訳ないということでありますが、御自身が御答弁されておりますように、4つの団体のうちの3つは当該年度の唯一の収入がその8月8日付けの50万円であると。でもって、そうすると、収入がなしということで多分当初は収支報告書を出されたということですから、記載漏れということにはなかなか、しかも領収証を出されているということであれば、普通考えればそういうことはあり得ないんじゃないかなというふうに思うわけですから、是非ともそこは十分反省をしていただきたいというふうに思います。

今日は、鴨下副大臣についても、先般、国から補助金を受ける医療法人から献金があるということでニュースで流れておりましたけれども、その事実関係について御答弁いただけますでしょうか。

鴨下 一郎氏(副大臣)

これは、平成12年の6月の15日とそれから平成12年の6月21日に、それぞれ足立区の医療機関から献金をいただいているわけでありますけれども、それが政治資金規正法の22条の3、これは国からの直接の補助金などを受けている法人からはその献金を受けてはいけないと、こういうようなことでございまして、これについて決算行政委員会で、これは4月の9日の決算行政委員会でそういう御指摘を受けまして、その後精査しました結果、確かにそれぞれの当該医療機関が患者サービス改善設備として12万7千円、それから同23万3千円の国からの直接の補助金がこの病院に入っていると、こういうようなことが判明いたしましたので、その後、直ちに返却をし、なおかつ都選管にこの収支報告書の訂正をしたところでありまして、確かにそういうような意味では御指摘をいただいたとおりでありましたけれども、その当時に調べる由もございませんでしたので、直接先方と話をさせていただきまして、そういう事実関係について精査させていただいたと、こういう次第でございます。

浅尾 慶一郎

それでは、ここで大臣にお伺いをさせていただきたいと思いますが、大臣は政治の透明性を強く訴えておられます公明党御出身ということで、今の官房副長官、そして鴨下副大臣の御答弁を聞かれて、それぞれ事案が違いますが、例えば官房副長官の場合は、200万円を御本人も言っておられますように四つの団体に分けて届け、分けて受け取った形、領収証を切ったということなんでしょう。で、届出をしなかったというようなことなんだと思います。鴨下副大臣の方は、たまたま補助金を受けていたところが寄附をしたということなんだと思いますけれども、こうした、冒頭申し上げましたように小学生からも信頼を持たれなければいけないということを考えた場合に、こうしたことはたまたまのことなのか、それとも、公明党の大臣としては、そういうたまたまのことであっても、これはやはり厳に、厳しく律していかなければいけないのか、どのように考えておられるか、御所見を伺いたいと思います。

坂口 力氏(国務大臣)

政治資金につきましては、政治資金規正法にのっとってこれは処理しなければならないわけでありまして、それにのっとっていない、間違っているということが判明いたしましたときには、直ちにそれを訂正するということでなければならないというふうに思っております。

先ほどの鴨下副大臣の場合など、本当に病院の方は、わずかな金額でございますけれども国費が入っているということでございまして、献金をしてもらうときにそうしたものが入っているかどうかということがなかなか分かりにくい場合もありまして、これは人ごとならず、よく自分も注意をしなきゃいけないというふうに感じた次第でございます。 いずれにいたしましても、国民の皆さん方から信頼されるやはりお互いに政治家になるために、襟正すべきところは正していかなければならないというふうに思っている次第でございます。

浅尾 慶一郎

それでは、次世代育成支援対策法案について、法案の中身に従って伺っていきたいというふうに思いますが、この策定指針は七大臣の連名の告示という形になっておりまして、地方自治体は各省別に通知するというふうになっているそうで、というふうに聞いております。

本当は、地方自治体の立場を考えると、その負担を軽減するために、例えばそれこそ厚生労働省が音頭を取って説明会のようなものを一元的に開いていただければいいんではないかなと思いますけれども、その点についてはどのように考えておられますでしょうか。

鴨下 一郎氏(副大臣)

行動計画の策定指針の地方公共団体への周知につきましては、これは先生御指摘のように、関係大臣の連名で策定指針を告示すると、こういうようなことでありますけれども、これはおっしゃるように、関係省庁との連携を取りながら、内容について通知していくなど、できる限りこれ効率的に行っていかなければならないと、こういうふうに考えているところであります。

特に、これは先生今おっしゃっていたように、都道府県等に対する説明会につきましては、これは告示後速やかに厚生労働省において、できるだけ関係省庁と共同で法案の内容や策定指針等の説明を行ってまいりたいと、こういうふうに考えておりまして、この地方公共団体の策定する行動計画が具体的でなおかつ実効性のあるものとなるように、各関係省庁の連携を取りつつ、こう言っても変ですけれども、厚生労働省が音頭を取ってまいりたいと、こういうふうに考えております。

浅尾 慶一郎

是非、音頭を取って、連携を取りながら音頭を取っていただければと思います。

次に、都道府県あるいは市町村が達成しようとする定量的な目標というものがあるわけでありますけれども、これは具体的にはどういったものを考えておられますでしょうか。具体例の例示、モデルのようなものの例示をお願いしたいと思います。

鴨下 一郎氏(副大臣)

これは、市町村及び都道府県の行動計画につきましては、国が定める行動計画策定指針に即して、それぞれこれは実情に応じて施策を盛り込んでいただかなければいけないと、こういうふうにしているわけでありまして、行動計画の策定に当たりましては、これは住民のそれぞれ地域のニーズというのがあるんだろうと思いますので、それを把握した上で可能な限り定量的に示す、こういうような具体的な目標を設定する必要があると、こう考えているところであります。

国がやらなければいけないこととしましては、これは行動計画の策定指針において行動計画に盛り込むべき事項を幅広く例示すると、こういうようなことでもありますし、さらに、計画策定マニュアルの中で目標設定に当たっての基本的な考え方や方法等を示すと、こういうようなことにしているわけでありまして、これは、具体的な内容につきましては検討委員会で更に検討を進めた上で、それぞれの地域の実情に応じて行動計画の策定を支援していきたい、こういうふうに考えるところであります。

浅尾 慶一郎

確認させていただきますけれども、そうすると、具体的な内容についてはまだ現段階では決まっていないということでございますか。

鴨下 一郎氏(副大臣)

具体的な内容につきましては、地域行動計画の策定マニュアルの案はできておりますけれども、これをある意味でたたき台にして更に検討をしていただくと、こういうような順番であります。

浅尾 慶一郎

次に、計画を作っていくということは自治体がそれぞれやっていくことに今のお話でなっているんだと思いますが、それは自治体のいわゆる単独の予算で措置することになるんだと思いますが、国がこれを国の施策としてやるということだとすると、ナショナルミニマムの議論とかいろいろあるわけでありますけれども、国が自治体に求めていく政策ということになってくると、本当はこれは基準財政需要の算定の基礎に入れていくべきなんではないかなというふうに思いますが、この点は基礎になるんでしょうか。仮にならないということであれば、やはり総務大臣と協議をしていただきたいと思いますが、大臣の御意見をお伺いいたします。

坂口 力氏(国務大臣)

すべての都道府県それから市町村におきまして、平成16年度末までに行動計画を策定していただくことになっております。

本年度は各市町村におきましてこの計画策定に当たっての住民に対するニーズ調査をしていただくことになっておりますが、その調査費につきましては地方交付税の、地方財源措置が既に今年は取られております。

これから先、そうしたことに、計画を立てていただくことにつきましての予算、そうしたものにつきましては総務省と今後協議をしていきまして、是非確保していきたいというふうに思っているところでございます。

浅尾 慶一郎

次に、策定指針について伺いますけれども、事業主に対してはいつどのような形で通知を予定されていらっしゃいますでしょうか。

また、説明会は、先ほどの都道府県、市町村の場合と同じように、主務大臣ごとにばらばらということではなくて、やはり厚生労働省が音頭を取って一元的に進めていただきたいというふうに思いますが、そういう形になりますでしょうか。

鴨下 一郎氏(副大臣)

先生おっしゃるように、行動計画の策定指針につきましては、これは企業が行う次世代育成支援対策の実施に関する基本的な事項や内容に関する事項などを定めると、こういうようなことでありますけれども。

ですから、企業における行動計画の策定・実施等が的確に実施されるためにもこの内容を速やかに分かりやすく示していくことが重要であると、こういうようなことで、この法案が成立させていただいた後、できるだけ早くに主務大臣による大臣告示として指針を公表するとともに、これは企業が実際に行動計画を策定するに当たりましては参考となるようなマニュアルやモデル計画等を作成しまして、厚生労働省本省や都道府県労働局が実施する説明会、講習会、さらに産業界への働き掛け等を通じまして、積極的に周知していきたいと、こういうふうに考えているわけでありますが、先生が御指摘のように、とにかく厚生労働省が中心になってやっていかなければならないと、こういうようなことは考えておりますので、関係各省庁と、これは地方公共団体等もありますので、連携を取って、一生懸命やっていきたいというふうに思います。

浅尾 慶一郎

是非、事業主が混乱をしないように、あるいは彼らが仕事をしやすいように、連携を取りながら、中心になって進めていただければというふうに思います。

そこで、一般事業主の行動計画について、目標としてはどのようなものを考えていますでしょうか。

鴨下 一郎氏(副大臣)

一般事業主の行動計画につきましては、これは国が定める行動計画策定指針の中で、一つは、より利用しやすい育児休業制度の実施、短時間勤務制の導入、さらに子の看護のための休暇制度の導入など、仕事と子育ての両立のための環境整備、こういうのが一つでありますし、もう一つは、所定外労働時間の削減、年次有給休暇の取得促進、多様就業型ワークシェアリング制度の導入など、多様な労働条件の整備などを中心に取り組んでいただくことが望ましい分野だと、こういうふうに考えまして、具体的な事例をできるだけ多く示していきたい、こういうふうに考えているところであります。

浅尾 慶一郎

次に、14条、法の14条が定める表示というものは、国民にアピールするようなそんな愛称を付けたらいいんじゃないかなというふうに思いますが、何か具体案はありますか。

鴨下 一郎氏(副大臣)

先生の大変優れたアイデアだというふうに思いますけれども、この14条の表示につきましては、これは一般事業主の行動計画の策定・実施を推奨するために、一つは、行動計画策定指針に照らし適切な行動計画を策定し、実施し、さらに行動計画に定めた目標を達成したこと等の厚生労働省令で定める基準に適合すると、こういうような一般事業主のみがこれを広告等に表示できると、こういうふうにしているわけでありまして、先生おっしゃるように、その表示を国民に広く周知すると、こういうようなのは大変アイデアだろうというふうに思いますけれども、この表示につきましては、法が施行される間までに検討はしてまいりたいというふうに思いますけれども、何かいいアイデアがありましたらまたお寄せいただきたいと思います。

浅尾 慶一郎

同じ14条のマークはハローワークの求人票にも付与できるというふうに考えますけれども、ハローワークでそうしたことについての優遇措置は考えられますか。例えば、○○マークコーナーというものを設置されたり、あるいはハローワークインターネットサービスで○○マークということで求人を検索できるようにするなどされたらいいんではないかと思いますが、いかがでしょうか。

鴨下 一郎氏(副大臣)

この認定を受けた事業主の情報については、これは一つは求人事業主のアピールポイントとなると、こういうようなことでもありますし、さらには仕事と家庭の両立の問題を抱える求職者にとっても、またさらには将来育児等の家庭的責任を担っていく若い世代にとっても、仕事を探す上で非常に有益な事業所の情報の一つだろうというふうに考えています。そのため、この認定事業主の情報については、ハローワークにおいても多様な事業所情報の一つとして求職者に対して提供を努めてまいりたいと、こういうふうには考えているわけであります。

具体的には、これは育児等の家庭的事情により就業を希望する者の再就職が困難となっている求職者の再就職を支援するために設置しております両立支援ハローワークを始め、全国のハローワークにおいて認定事業主の情報を提供すると、さらには、事業主の希望に応じて求人申込書に事業主の特徴として記載していただきまして、求人自己検索装置上でこれを閲覧できるようにすると、こういうようなことがあります。

さらには、ハローワークのネットワークサービスでの検索取扱いにつきましては、これは今、地域だとか職種だとか賃金だとか休日、就業時間などとなっておりまして、さらにそれに加えてこういう情報をどういうふうに載せるかというのは、いろんな制約もありますので、検討はさせていただきたいというふうに思います。

浅尾 慶一郎

せっかくこうした制度でもっての導入していくわけですから、是非活用されるようにしていただければというふうに思います。

次に、行動計画との関係で、食育その他具体的な問題を幾つかお伺いしてまいりたいと思いますが、最近、子供の間では、食生活の変化によって歯肉炎とかあごの関節の病気とかあるいは歯列不正といったようなものが増加しているというふうに聞いております。また、虫歯は減っているようですけれども、欧米先進国に比較するとまだ多いんじゃないかということを指摘される方もいらっしゃいますが、かかる最近の子供の歯の状況についてどのように把握されておられるでしょうか。

鴨下 一郎氏(副大臣)

御指摘のように、最近の子供の食生活の変化が歯並びだとか虫歯に影響を及ぼしているんじゃないかと、こういうような諸説あるんですが、疫学的にはなかなか有意差がないというようなことが現状だろうと思います。

ただ、おっしゃるように、一つは幼児・小児期におけるいわゆる虫歯の減少、さらに学齢期における歯肉炎のわずかな増加と、こういうようなことがありまして、世界的にといいますか、国際的な比較でいいますと、2001年のWHOの調査によりますと、我が国における12歳児の一人平均の齲蝕の本数は2.4本でありまして、アメリカの1.3本、それからスウェーデンの0.9本と、欧米諸国と比較するとまだ虫歯は少し多いというふうな認識でございます。

浅尾 慶一郎

虫歯との関係で、特に未就学児の虫歯あるいは歯肉炎というものもひとつ今後取り上げていかなければいけない課題なのかなというふうに思っております。そういった観点から、こうした行動計画の中においても、場合によっては食育の観点からも、小児に対する歯科保健の充実、特に未就学児童に対する歯科の充実ということを取り上げていただきたいと思いますが、今後の方針はいかがでしょうか。

鴨下 一郎氏(副大臣)

小児歯科保健につきましては、これは従来より、一つは母子健康手帳を通しての普及啓発、さらには1.6歳児及び三歳児における歯科健康診査の実施など、母子保健事業の中で推進を図っていると、こういうようなことでありますけれども、今回の法律案に基づきまして、行動計画策定指針においても、乳幼児の健康の確保・増進を図る観点から、母子保健における健康診査、保健指導の充実の必要性を盛り込むように検討しているところであります。

さらに、食育については、これは言うまでもありませんけれども、健やかな心と身体の発達を促すことをねらいとしているわけでありますから、現在、食を通じた子どもの健全育成のあり方に関する検討会、こういうのを置きまして検討を進めているところでございます。特にこれは、乳幼児期は齲蝕防止やそしゃく機能の発達の観点から、食習慣や歯磨きなどの基本的歯科保健習慣を身に付ける時期として極めて重要であると、こういうようなことから、この検討会におきましても、子供の歯の健康作りの在り方について、食を通じた健康作りの一つとして検討を加えてまいりたいと、こういうふうなことでございます。

浅尾 慶一郎

是非積極的にやっていただければと思いますが、関連して一点だけ、先ほど申し上げました未就学児の歯科医療費の助成についてはどのように考えておられますか。

鴨下 一郎氏(副大臣)

これは医療費全体が、受ける人と受けない人との間の均衡の観点もございますので、歯科医療費についても受診者に一定の御負担をいただくと、これは原則でありますけれども、ただ、すべての市町村が何らかの形で乳幼児の医療費の助成を実施している中で、国としては、未熟児、障害児といった手厚い援護が必要な児童の疾病について医療費の公費負担を実施していると、こういうのが原則であります。

さらに、これは厳しい保険財政の中でありますが、近年の少子化対策の重要性の高まり等を踏まえまして、これは昨年の10月より3歳未満の乳幼児に対する給付率を八割に引き上げたと、こういうようなことで、先生おっしゃる御要望についてはなかなか難しい部分がありますけれども、それぞれ、各市町村が何らかの形で様々な公費負担事業を実施しているというようなことも含めて御理解をいただきたいというふうに思います。

浅尾 慶一郎

今、未就学児童について伺いましたが、食生活の変化で、疫学的に先ほど鴨下副大臣の方で有意差が認められるかどうか分からないけれどもというお話がありましたが、就学児童についても、また幾つかの食育にかかわる問題があるんではないかと。

例えば、歯列不正なんかもそうかもしれません、歯肉炎といったようなものもそうかもしれませんが、そうしたことを学校の現場において実際に子供と一緒になって考える、指導するのは学校の先生でありますが、実は学校の先生については、健康診断というのは、一般的な健康診断というのはありますけれども、歯の健康診断がないということで、これについては子供たちと一緒になって考えるという観点もありますし、学校の先生に歯の健診をする、あるいはその中で場合によってはいろいろと子供たちに教えられるような知識を授けるということも必要なんではないかと思いますが、文部科学省としてはどのように考えておられますか。

田中 壮一郎氏(政府参考人)

御指摘のように、教職員自らが自分の健康保持増進を図ることは大変重要なことだと考えておりまして、教職員の健康診断につきましても学校保健法に位置付けて実施をしておるわけでございますけれども、その検査項目につきましては、生活習慣病や感染症など、労働安全衛生法と同様の検査項目について検査を実施することといたしておりまして、歯の検査は検査項目に現在挙げていないところでございますけれども、もとよりやはり、児童生徒の教育と健康の保持増進にかかわる教員が自らの歯につきましても健康管理に努めていただきたいというふうに考えておるところでございます。

なお、先生御指摘の、学校で教員が児童生徒に対しまして歯の健康の保持増進を指導していくことは大変重要なことだと考えておるわけでございまして、文部科学省といたしましても、歯・口の健康つくり推進校を指定する、あるいは歯の健康指導が効果的に行われますように小学校歯の保健指導の手引を作成するなどいたしまして、教職員が積極的に子供に向き合いまして、保護者や学校歯科医とともに学校全体で歯の健康問題に取り組むように指導をしておるところでございます。

浅尾 慶一郎

もう一点、食育その他の問題の観点あるいは次世代支援の観点から伺わせていただきたいと思いますが、これは一応、医療費の補助というか助成というふうに考えておられるというふうに聞いておりますが、基本は少子化ということが原因だということで今回いろんな様々な法案が審議されているわけでありますが、一つ不妊治療ということを考えた場合に、これは一部はもちろん保険適用されるわけでありますが、体外受精については保険の適用がされません。

これは結構価格が高いものでありまして、今は厚生労働省としては、今回の法案も含めて、これについては医療費補助ということで考えておられるということでありますが、できれば保険を適用するということも考えたらいいんではないかなというふうに思うわけであります。

というのは、保険が適用されれば、御案内のとおり、まあこれは病気ではないという観点なのかもしれませんが、保険が適用されれば負担が相当低くなるわけでありますから、そういったことについてどのように考えておられるか、伺いたいと思いますが。

鴨下 一郎氏(副大臣)

不妊治療について保険を適用をどこまでできるのか、する気はないのかと、こういうような話でありますけれども、御存じのように、我が国の医療保険制度の中においては、これは有効性だとか安全性だとか普及性だとか、様々なことが確立した技術について、中医協で御議論いただきまして、最終的に保険適用すると、こういうような手続でございますけれども、特に、御指摘の不妊治療については、例えばホルモンの異常や子宮、卵管の機能障害など、身体の異常に対する治療についてはこれは保険適用しているところでありますけれども、人工授精や体外受精、さらには顕微授精等については、この成功率がなかなか安定しないと、こういうようなこともありまして、今すぐにこの保険適用するというのはなかなか難しいところがあるなというのが現状でございます。

浅尾 慶一郎

時間が参りましたので、質問を終えさせていただきたいと思いますが、今、副大臣がおっしゃいました、成功率がなかなか高くならないということで保険適用になかなかそぐわないのではないかというのは、確かに一つの考え方だとは思いますが、逆に言えば、そうした負担ができる人だけがそうした医療行為を受けられるということは、ある面、医療という根本にかかわるものについて、公平、まあ公平かどうかという議論は大変幅広い話ですけれども、公平性の観点からいうと、少し私自身はどうかなと思う部分もあるんで、是非御検討を再度お願いしたいと思いますが、再度もし、時間が少しありますので、大臣、御所見があれば伺いたいと思いますが。

坂口 力氏(国務大臣)

今、鴨下副大臣からお答えいたしましたように、全体としての成功率がいま一つなものですからなかなか保険というところまで行きにくいわけでございますが、しかし、何とかこの財政的な支援をしようということになってまいっておりまして、これは財政当局ともよく相談をしなければならないわけでございますが、できれば来年から何らかの財政支援をしたいというふうに思っております。

これがまあ、成功率がまたうんと上がっていけば、その保険の問題もまた出てくるだろうというふうに思う次第でございます。

浅尾 慶一郎

終わります。



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