厚生労働委員会 会議録
平成16年05月18日
国井 正幸氏(委員長)

ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。

委員の異動について御報告いたします。昨日までに、平野達男君、若林秀樹君、小林元君及び渡辺孝男君が委員を辞任され、その補欠として浅尾慶一郎君、大脇雅子君、山本孝史君及び続訓弘君が選任されました。

国民年金法等の一部を改正する法律案、年金積立金管理運用独立行政法人法案及び高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律案の三案を一括して議題といたします。

三案につきましては既に趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。

質疑のある方は順次御発言願います。

浅尾 慶一郎

民主党・新緑風会の浅尾慶一郎です。

まず、冒頭にちょっと事実の関係で一つ伺いたいんですが、厚生年金に加入する要件、社員であるということなんですが、これ具体的にはどういう、勤務実態がある必要があるのかどうか、その点をまず伺いたいと思います。

森 英介氏(副大臣)

厚生年金の被保険者となるか否かは、適用事業所と常用的使用関係にある就労者かどうかを基準として判断をされます。この場合において、常用的使用関係は、就労者の労働日数、労働時間、就労形態、勤務内容等を総合的に勘案し、個別具体的事例に即して認定されるものでございます。例えば、労働日数や労働時間が少ない場合でも、正社員という位置付けとなっていたり、その会社との関係がある場合に、かつその事業所の平均的な労働者の労働日数や労働時間が少ないなどの場合には厚生年金の被保険者となる可能性もあるということでございます。

浅尾 慶一郎

使用関係があるということであると思いますが、そこで、今余り年金の未納、未加入のいろんな話が出てきているので少し見落しがちだったんですが、私ちょっと気付いたんですが、小泉総理ですね、衆議院議員に当選されてから2年間ほど厚生年金に加入されております。

議員さんがどこか民間会社に、総合的に勘案してでもだれかの指揮命令下にあるということは一般的に考えられることなのかどうか、その点について大臣の御所見を伺いたいと思います。

坂口 力氏(国務大臣)

これは一般論でございますが、過去におきましては国会議員の中にも厚生年金にお入りになっている方がかなりあったというふうにお聞きをいたしております。

これは、それぞれの企業に籍を置きながら国会議員におなりになっているといった方々であったというふうに思っておりまして、そういう皆さん方から過去におきましても私時々お話を伺ったことがございますが、国会終わりましてから会社へ行ったりされる方もおみえであったというふうにお聞きをいたしておりますし、また企業のことについていろいろのお仕事をなさることもあるというふうに聞いておりました。そういう方がかなりおみえになったということを私も記憶をいたしております。

浅尾 慶一郎

つまり、実態的に、国会議員であっても、仕事をしていたということであれば問題がないという御答弁だと思います。

それからもう一点、今、武見委員の方から様々、未納、未加入の話が出ておりましたが、そのことも踏まえてでも結構でございますが、大臣は小泉総理の未加入の問題についてどういう所見を持っておられるか、その点について伺いたいと思います。

坂口 力氏(国務大臣)

先ほど武見議員にもお答えを申し上げたところでございますが、この国会議員の互助年金の経緯を見ますと、36年に皆年金がスタートいたしましたときには、既にそういう年金に入っているということで、入っている者は除外をするということで、どの年金にも入っていない人を国民年金に入れるということでスタートをいたしております。55年のときの改正は、その36年から20年が経過をして、そしてもうあとわずかで国民年金の資格を得るという人が国会議員にも現れてきているというようなことから、その皆さん方にチャンスを与えるといった意味で任意加入というものが認められたというふうに思っております。

そうした経緯からいたしまして、私は、この55年から60年までの間の問題は、私は、任意であり、ここは責任問題はないというふうに思っております。

浅尾 慶一郎

これからの、午前中、自民党の委員のときには、森、谷畑両副大臣は来られていなかったわけですが、御本人の未加入の問題あるいは未納の問題があるわけでありますが、最初にそこについて委員会の冒頭で説明があってもしかるべきではないかなということを申し上げたいと思います。

そこで、森副大臣、谷畑副大臣、それぞれその事実関係を、いつ社会保険庁に確認し分かったかということも含めて、事実関係と、いつ知ったかということをお答えいただきたいと思います。

森 英介氏(副大臣)

私が事実を調査して知ったのは4月中旬ごろだったと思います。

それから、事実関係について、この間の厚生労働委員会の冒頭でも申し上げましたので重複いたしますが、国会議員在任期間中の公的年金への加入状況について申し上げますと、平成2年2月に衆議院議員に当選いたしましてから国民年金あるいは厚生年金に加入して年金の保険料を納めてまいりました。しかしながら、平成6年の7月に労働政務次官に就任した際に、政務次官は、御承知のとおり、本来、医療保険が共済、年金保険が国民年金でございますけれども、年金についても医療保険に入っているものと勘違いいたしまして、医療保険じゃない、医療保険と同様に共済に加入しているものと勘違いいたしまして、結果的に政務次官在任中の13ヶ月間が未納となっておりました。

なお、付言いたしますと、政務次官を辞めました時点で直ちに国民年金への加入手続を行い、それ以降、現在まで保険料を納めております。

私自身、年金保険料を納めることは国民の義務であるということを十分認識しておりまして、これまできちんと納めてきたつもりだったわけでございますけれども、勘違いとはいえ結果的に一時期未納となっておりましたことについて大変申し訳なく思っているところでございます。

谷畑 孝氏(副大臣)

私、大学を出ましてすぐ市役所に勤めて、その年金も入っておったわけでありまして、また引き続いて団体専従なり役員として厚生年金をずっとこれも事実掛けておったわけでありますけれども、ちょうど平成元年に参議院議員に当選させていただいて、ここで重大なるミスを犯してしまったというのか、年金がずっと厚生年金で天引きをされておったということもあって、これが当時の私の無知で、国民年金に切替えをしていなかったと、それが5年と11ヶ月であります。そしてまた、参議院を終わりまして、そして少し浪人をさせていただいて、そのときは厚生年金、その後引き続いて入っておったんですけれども、衆議院、これは少し、六年間の経緯の中で年金ということについて少し気になったりいろいろして、自分で年金をずっともう、未加入じゃなくて、今日まで掛けさせていただいていると、こういうことであります。

私におきましては、5年11ヶ月月のこの参議院議員時代、弱冠42歳でもありましたし、非常に正直な話、今から振り返ってみると本当に情けなくも思いますし、非常に恥ずかしいことだと、こういうふうに思っています。とりわけ厚生労働の副大臣として審議に携わる者として非常に申し訳なく、また今後反省をしながら更により良い審議の中でやはり参画をしていきたいと、このように実は思っております。

知りましたのは、薄々非常に気になっておりましたし、非常に気にしておったわけでありますけれども、安倍幹事長の、5月7日、皆それぞれ議員がきっちりと調べるようにという指示もありまして、私、その趣旨に基づいて保険庁に照会をして十日に知ることになりました。こうして少しでも早くと、しっかりと真実を語りたいというのが私の気持ちでございましたけれども、少しこうしてずれてしまったことについてもおわび申し上げたいと思います。以上です。

浅尾 慶一郎

それぞれ、森副大臣は4月というふうにおっしゃっておられます。それから谷畑副大臣は今月の10日ですか、というふうにおっしゃっておられますが、発表を14日になってしたというのは何か理由があるんですか。

谷畑 孝氏(副大臣)

そのころ少し、新潟に若年労働者のジョブカフェのいわゆる開所式がありまして、テープカットがありまして、そこへ出張しておりましたし、また、すぐ引き続いてブルネイでASEANプラス3の労働大臣会議がございまして、そして日本側がそこの議長ということもございまして、そういう経過もあり、昨日帰ってまいりまして、そしてすぐ記者会見をさせていただいたと、こういうことであります。

浅尾 慶一郎

森副大臣はもう少し前に発表されたということでいいわけですよね。しかし、発表が遅れたのは何か理由があるんでしょうか。

森 英介氏(副大臣)

今申し上げましたとおり、4月の中旬に事実を把握したわけでございますけれども、そのとき衆議院の厚生労働委員会なども開かれておりまして、その衆議院のというか、与野党の御協議の結果を踏まえて報告をさせていただきたいというふうに考えて、もちろん自分としてはできるだけ早くと思っておりましたけれども、その与野党の御協議を踏まえてということで、それがなかなか状況が調いませんで時間が推移いたしまして、参議院、私の場合、参議院の年金の審議が始まる、これから始まるという時点でもって、この時点を逃してはと思って報告をさせていただいた次第でございます。

浅尾 慶一郎

与野党協議というふうにおっしゃっていましたけれども、我々要求しておったんですけれども、出していないんじゃないでしょうか、その事実関係。

森 英介氏(副大臣)

衆議院の厚生労働委員会の与野党の理事間でその取扱いをどうするかということが協議をされておったというふうに私は承知しております。

浅尾 慶一郎

ちょっと別な観点から伺いますが、4月14日の厚生労働委員会で、質疑に対して、保険料払っていますかという質疑に対して、「国民年金に加入しておりまして、保険料も納付しております。」と御答弁いただいています。これ、うそじゃないんですか。

森 英介氏(副大臣)

うそというのは誠に心外でございまして、私はやっぱり、個人情報という側面があることも事実ですから、その取扱いは自分の意思とかかわらずやっぱり慎重にすべきであるという考えでございます。したがって、その与野党の御協議の結果を踏まえてということで思っておりましたけれども、あのときに、どなただったかしら、馬淵議員の大変、再三の御質問がありまして、やっぱり少なくともこの時点で現在の状況は御報告しなきゃいけないなというふうに自分で判断をいたしまして、現在の状況について、それは文脈読んでいただければ分かりますけれども、現在時点でという前提でもってお話をしたもので、うそと言われるのは全く心外でございます。

浅尾 慶一郎

質問は事実確認、保険料を納めておられるかということに対して、国民年金に加入しておりまして保険料も納付しておりますという答弁ですから、当然その質問を聞いた人は納付をされているものというふうに思うわけであります。

先ほど来話が出ておりますように、ただ、事実錯誤によって資格を失うということはあるかもしれません。健康保険は国家公務員共済に加入できる、国民年金は加入できないと。しかし、その錯誤についてはもうその時点で気付いておられたわけですから、それを意図的に隠したんではないかというふうに思いますが、その点についてはどうですか。

森 英介氏(副大臣)

意図的に隠すつもりは全くございませんで、先ほど来申し上げておりますように理事会の御協議を踏まえてというのが私の考え方でございまして、それをどうしてもということだったものですから、少なくとも過去についてまで申し上げる必要があるかどうかということまで、そういったことについても理事会の御協議を踏まえてというのが私の考え方でございましたけれども、少なくとも現在についてはこういう状況であるということをその時点でお話を、御報告をさせていただきました。

浅尾 慶一郎

もう一度伺いますが、森副大臣は、その我が党の馬淵議員からの質問に対して、国民年金に加入しておりまして保険料も納付をしておりますというお答えをされておりますが、その中で、過去において納付をしていないということは、その答弁の中で答えていないというのは紛れもない事実であります。ただ、その答えの中で、現在はということで、それで過去のことについて限定をしていない、している答弁にもなっていないはずですから、そこで私はそこに虚偽があるんではないかということを先ほど申し上げたわけであります。

森 英介氏(副大臣)

私は、馬淵議員の御質問は保険料を納めているかどうかという御質問でございました。そういうことですから、それに対しては正確にお答えをしました。

さらに、付け加えますと、私が自分の事実関係を把握いたしましたのは江角さんの一件があった後でありますけれども、そのときは、その2、3週間後の4月中旬ごろでございます。ちょっと今そこの話が聞こえたものですから、江角さんのときに知っていたということはありません。4月中旬であるということを重ねて申し上げます。

浅尾 慶一郎

ですから、馬淵さんのときには、今の御答弁ですと、保険に加入していないから納める義務がなかったんで納めていないということを言外に含めたということですか。

森 英介氏(副大臣)

いや、ですから、そのときは正に理事会で協議がされているところで、その結果を踏まえて御報告をしたい、お答えしたいというふうに思っておりましたけれども、再三の御質問でありましたし、また納めているかどうかという御質問でありましたから、それに対しまして、別に意図的に隠し立てしたりなんかしないでその質問に正確にお答えをしたということでございます。

浅尾 慶一郎

馬淵さんは過去も含めてないんですかということを聞かれたけれども、そこは事実を誤認、曲解して答えたということであります。

次の質問に入らせていただきますが、5月13日の副大臣の記者会見、その中で、なぜ今日になって発表しようと思ったかということに対して、諸般の情勢の下にですというふうに答えておられます。それに対して記者の方から、野党側から要求があったから出したということじゃないんですかということに対して、いえ、そういうことではありませんと、自ら進んでというふうに言っておられます。

しかし、先ほど来のお話でいうと、協議があったと、あるいはまたその間、馬淵さんからも質問があって、答えてなかったわけじゃないですか。それはどういうことですか。その時期で自ら進んで答えればよかったんじゃないですか。

森 英介氏(副大臣)

いや、再三申し上げますけれども、要するに、馬淵さんから質問があった時点では理事会で協議中でありました、この問題がですね。そういうことで、私の判断で馬淵さんの現在についての質問があったからそれにお答えしたということでございまして、その後、ずっと理事会の協議が続いておりましたけれども、結果として、あの時点になって、参議院の前に、私の判断で、また別にそういう野党からどうとかということじゃなくて、この時点が一番、これ以上遅くなってはいけないなということであえて自分から進んで御報告をさせていただいた次第でございます。

浅尾 慶一郎

今御答弁いただいておるのは実は参議院でございます。申すまでもありません。

参議院では、森副大臣に、5月13日より前にそのことを明らかにするように要求をさせていただいたはずですが、その点にはどういうふうに御認識されておりますか。

森 英介氏(副大臣)

それはちょっと私、申し訳ないんですけれども、自分では認識しておりません。

浅尾 慶一郎

じゃ、御自身で、野党から要求されたわけではなくて自分で積極的に開示したということでよろしいですか。確認です。

森 英介氏(副大臣)

そのとおりです。

浅尾 慶一郎

それでは、先ほども確認させていただきました。先ほど確認させていただきましたところ、野党側から要求があって出したんではないと。そうしたら、そういうことではないということでありますが、再度確認させていただきますが、そういうことではないわけですね。

森 英介氏(副大臣)

改めて申し上げますけれども、私はあくまでもいずれかの時点で自主的に公表したいというふうに思っておりました。諸般の情勢を勘案した上であの時点で発表させていただいたわけでございますけれども、その諸般の情勢の中にこの参議院の厚生労働委員会の理事会での御協議があったということも認めます。

浅尾 慶一郎

今、議場大変混乱しておりますので、まず委員長に確認をさせていただきたいんですが、理事会の協議では、与野党合意で森副大臣も含めて事実経緯を明らかにすることが趣旨説明に入るために、その条件であったということは、そのとおりでよろしゅうございますね。

国井 正幸氏(委員長)

これは、当日、野党の側の委員の皆さんからそういう要求がありましたが、与野党の筆頭間でよく協議をしていただいて、その環境を整えていただくように私の方から与野党の筆頭理事にお願いした結果、そういう整理が成ったということで、委員会の途中、場内協議の結果を私は受け止めた次第でございます。

浅尾 慶一郎

そうすると、与野党の筆頭間でそういう協議が相なったということは事実として確認がされたわけであります。しかし、それにもかかわらず、厚生労働委員会という厚生労働省を所管している委員会の理事会の合意にもかかわらず、自主的に判断したとのみ御答弁されるつもりですか。

森 英介氏(副大臣)

いや、先ほど来申し上げておりますように、私、あの時点でとにかくそろそろ私自身の事実経過の報告させていただきたいと思っておりました。これは全くうそ偽りございません。

そこにいろんな諸般の、これから参議院の年金審議が始まるとか、また、理事会でそういう御協議があったということも仄聞いたしまして、私、自主的に記者会見をさせていただきまして、また委員会の御要請に応じて、委員会の冒頭で私自身の事実経過を報告させていただいた次第でございます。

浅尾 慶一郎

もし早急に公表したいというふうに悩んでおられたということであれば、もっと早い段階、つまりは、なぜ衆議院の採決前に公表しなかったんですか。

森 英介氏(副大臣)

それは、先ほど申し上げましたように、衆議院の理事会の御協議の結果を踏まえてと思っておりましたけれども、それは最終まで何となく調いませんで、時間が推移してしまったということでございます。

浅尾 慶一郎

今の御答弁は、かなり衆議院と参議院で差を設けた発言だと思いまして、私はこれちょっとかなり確認をさせていただきたいと思いますが、参議院の方は理事会の協議が調ったわけです。にもかかわらず、自主的だと。衆議院の方は理事会の協議が調わないから発表しないと。これ、おかしいんじゃないですか。

森 英介氏(副大臣)

理事会の協議を踏まえて、いざ発表するとすれば、それはまた私の自分なりの判断で発表させていただくつもりでありました。



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