地方公務員の勤務時間制度に関する質問主意書
平成16年4月1日

政府は、いわゆる「聖域なき構造改革」を実際にはいくつかの聖域を残したままで進めている。その結果、国民には痛みばかり押し付け、将来への展望は開けないという、構造改革本来の趣旨とは明らかに違った方向へと進みつつある。

政府の「構造改革」の聖域となっている代表的な例が公務員制度である。公務員制度には、国民の目には触れにくい形で様々な民間との不均衡が存在する。公務員に労働基本権を付与した上で、これら公務員制度に隠された「歪み」を正し、民間部門との公平性を確保してこそ初めて真の構造改革が実現し、また、憲法第15条第2項にいう「全体の奉仕者」との趣旨が達成されるものと考える。

このような観点から、標記について以下質問する。


1. 地方公務員の勤務時間制度について、去る3月23日の予算委員会における政府答弁によれば、一部の地方自治体では、休憩時間(勤務時間外)45分に、休息時間(勤務時間に含まれ、必要であれば勤務させることができる)を重ねて割り振るという措置が職員服務規程等で規定されている。
  1. 労働基準法第34条第3項では休憩時間を自由に利用させなければならないと規定されていることから、かかる規定を定める職員服務規程等は同法第13条により無効であり、この休憩時間中の休息時間において勤務を命じた場合には同法第34条第一項に違反することとなると考えるが、政府の見解はどうか。
  2. かかる労働基準法の趣旨に反する疑いのある勤務時間の割り振りをしている地方自治体に対しては、労働基準法を遵守するよう指導すべきと考えるが、政府の見解はどうか。
  3. これらの地方自治体では、本来無給である休憩時間のうち15分を有給として処理しているが、当該地方自治体の人件費を時給換算した場合、当該地方自治体において平成14年度に有給処理された15分の人件費として支出された総額はいくらとなるのか。

1.-1及び1.-2についての回答
労働基準法(昭和22年法律第49号)第34条に規定される休憩時間は、労働者が権利として労働から離れることが保障され、労働時間に含まれないものであるが、地方公共団体の職員の休息時間は、勤務中における軽度の疲労を回復し、公務能率の増進を図るために与えられる短時間の勤務休止時間であり、職員が勤務から離れることが保障されず、労働時間に含まれるものである。一部の地方公共団体の条例等において休憩時間に休息時間を重ねて割り振ることが定められていることは御指摘のとおりであるところ、同条において、使用者は、労働時間が6時間を超える場合においては少なくとも45分、8時間を超える場合においては少なくとも一時間の自由に利用できる休憩時間を労働時間の途中に与えなければならないとされており、当該地方公共団体の任命権者等が、当該条例等の定めに基づきこの休憩時間を与えない場合には、同条に違反することとなる。
一部の地方公共団体の条例等において御指摘のような定めがあることは、地方公共団体の職員の勤務時間制度の趣旨に照らし問題があると考えるので、総務省において、勤務時間の割り振りや休息時間の置き方について適正化を図るよう会議等を通じて地方公共団体に対して助言を行っているところである。

1.-3についての回答
お尋ねの「平成14年度に有給処理された15分の人件費として支出された総額」は把握していない。

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2. 去る3月23日の予算委員会における政府答弁によれば、相当数の地方自治体で休息時間を勤務時間の始め又は終わりに割り振る措置が採られている。
  1. このような割り振りを行っている地方自治体の名称を、「始め」又は「終わり」のいずれかに割り振っているかの区別も含めてすべて明らかにされたい。
  2. 休息時間は、人事院規則15−14第8条の規定により正規の勤務時間の始め又は終わりに置いてはならないとされているところであり、地方公務員法第24条第5項には地方自治体職員の勤務条件の国との権衡が規定されていることから、政府はかかる休息時間の割り振りを改めるよう関係地方自治体に指導すべきと考えるが、政府の見解はどうか。
  3. これらの地方自治体の人件費を時給換算した場合、当該地方自治体において平成14年度に勤務時間の始め又は終わりに割り振られた15分の休息時間に対応する人件費として支出された総額はいくらとなるのか。

2.-1についての回答
休息時間を正規の勤務時間の始め又は終わりに置いている地方公共団体の名称は、別表のとおりである。

2.-2についての回答
地方公共団体の職員の休息時間を正規の勤務時間の始め又は終わりに置くことは、休息時間の制度や地方公務員法(昭和25年法律第261号)第24条第5項の規定の趣旨に照らし不適切であると考えるので、総務省において、その適正化を図るよう会議等を通じて地方公共団体に対して助言を行っているところである。

2.-3についての回答
お尋ねの「平成14年度に勤務時間の始め又は終わりに割り振られた15分の休息時間に対応する人件費として支出された総額」は把握していない。

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