我が国年金制度の在り方に関する質問主意書
平成16年4月26日

公務員の共済年金については、先に「公務員の共済年金及び退職金に関する質問主意書」(質問第12号)において政府の見解を質したところであるが、なお、いくつかの不明な点がある。また、その後小泉内閣の三閣僚が国民年金保険料を納付していなかったという事実も明らかになった。政府は、年金制度の在り方についての議論を行う前提として、まず国民の前に年金制度の実態、例えば、共済年金と厚生年金の単純な平均額等や国民年金の未加入者の状況とその対策等をありのままに国民の前に示すべきであると考える。

このような観点から、標記について以下質問する。


1. 質問第12号に対する政府答弁書の別表においては、退職年金(公務員共済年金)及び老齢年金(厚生年金)の平均月額が示されているが、その算出に当たっては、当方の質問では求めていない操作を行っている。
  1. 当方は、各年金の平均額を算出するに当たり、年金の「受給総額を受給人数で除したもの」と指定したにもかかわらず、年金総額を受給権者数で除した額を提示しているが、受給人数(受給者数)ではなく受給権者数を用いて算出したのはなぜか。
  2. 当方は、組合員期間(被保険者期間)については何の指定もしていないにもかかわらず、答弁書では、年金総額及び受給権者数から、組合員期間(被保険者期間)が20年未満の者に支給される通算退職年金(通算老齢年金)等の額及び受給権者数を除いたものを使って、年金の平均月額を算出しているが、かかる方法を採ったのはなぜか。

1.-1についての回答
公的年金に係る制度の在り方について検討する際には、一般に、年金の全額について支給が停止されている者を含め年金の支給を受ける権利を有するすべての受給権者に係る年金の総額を基礎とする統計を使用してきているところであり、先の答弁書(平成16年4月20日内閣参質159第12号。以下「前回答弁書」という。)においても、政府として通常用いている年金受給権者についての統計を用いて答弁したところである。

1.-2についての回答
公的年金制度について各制度間の年金の額の水準を比較する際には、組合員期間(被保険者期間)の平均値等比較の前提となる条件ができるだけそろっていることが望ましいが、厚生年金の受給権者については国家公務員共済年金等の受給権者と比較して被保険者期間が短い者が多いことから、その影響をできるだけ排除するため、通常、組合員期間(被保険者期間)が20年未満の者に支給される通算退職年金(通算老齢年金)及びこれに相当するもの(以下「通算退職年金等」という。)の額及び受給権者数を除いて各制度ごとに計算した年金の平均額を用いているところであり、前回答弁書においても当該平均額により答弁したところである。

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2. 質問第12号に対する政府答弁書において、退職年金及び老齢年金の平均月額の算出に用いたそれぞれの年金の「年金総額」、「受給権者数」及び「受給者数」を示されたい。
また、年金総額をその年金総額に対応する受給者数で除した場合のそれぞれの年金の平均月額を明らかにされたい。

2.についての回答
平成14年度末現在における、通算退職年金等を除く国家公務員共済年金及び地方公務員共済年金における退職年金(以下単に「退職年金」という。)並びに厚生年金における老齢年金(以下単に「老齢年金」という。)の受給権者に係る「年金総額」、「受給権者数」及び「年金の平均月額」は別表第一のとおりであり、また、通算退職年金等を除く退職年金及び老齢年金の受給者に係る「年金総額」、「受給者数」及び「年金の平均月額」は、別表第2のとおりである。

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3. 平成14年度末現在において、国家公務員共済年金(退職年金)、地方公務員共済年金(退職年金)及び厚生年金(老齢年金)について、「組合員期間(被保険者期間)が20年未満の者に支給される通算退職年金(通算老齢年金)及びこれに相当するものの額及び受給権者数」を含めた場合のそれぞれの年金の平均月額はいくらか。
また、受給権者数の代わりに年金総額に対応する受給者数を用いた場合のそれぞれの年金の平均月額(単純な平均額)はいくらか。それぞれの年金の年金総額、受給権者数、受給者数の実数と併せて明らかにされたい。

3.についての回答
平成14年度末現在における、通算退職年金等を含む退職年金及び老齢年金の受給権者に係る「年金総額」、「受給権者数」及び「年金の平均月額」は別表第3のとおりであり、また、通算退職年金等を含む退職年金及び老齢年金の受給者に係る「年金総額」、「受給者数」及び「年金の平均月額」は、別表第四のとおりである。

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4. 今般、小泉内閣の三閣僚が国民年金保険料を納付していなかったことが明らかになったが、麻生国務大臣については、そもそも国民年金の加入手続を取っていなかったと聞く。
  1. 全国で、国民年金の加入義務がありながらその手続を取っていない者はどのくらいいるのか。最新の数値を明らかにされたい。
  2. それらの者に対する加入促進のための対策としてどのような措置を採っているのか。最新の数値によるその実績とともに明らかにされたい。
  3. かかる加入促進のための対策を麻生国務大臣に対して採らなかった理由は何か。

4.-1についての回答
平成13年公的年金加入状況等調査による国民年金の未加入者(国民年金法(昭和34年法律第141号。以下「法」という。)第7条第1項第1号に定める被保険者(以下「第一号被保険者」という。)として国民年金制度が適用されるべき者であっていまだ適用されていないもの)の数は、平成13年10月15日現在で約63 万人となっている。

4.-2についての回答
第一号被保険者の資格を取得した者は、法第12条第1項の規定に基づき、市町村に対して第一号被保険者の資格を取得した旨の届出(以下「資格取得届」という。)を行うことが必要であるが、社会保険庁においては、日本国内に住所を有する者であって第一号被保険者の資格を取得する年齢である20歳に達したもの(20歳になる以前に法第7条第1項第2号に定める被保険者(以下「第二号被保険者」という。)となった者を除く。)のうち資格取得届を行わないものについて、平成十年度から、資格取得届をなすべき旨の勧奨状を2度にわたり送付しているところである。また、勧奨状の送付にもかかわらず資格取得届を行わない者については、社会保険事務所から年金手帳を送付し、資格取得届がなくても国民年金の適用に係る事務処理を行っているところであり、平成14年度においては約66万3,000人に年金手帳を送付したところである。
また、第二号被保険者から第一号被保険者又は法第7条第1項第3号に定める被保険者に種別を変更したにもかかわらず、法第12条第1項又は第5項の規定に基づき被保険者の種別の変更の届出(以下「種別変更届」という。)を行っていない者についても、平成10年度から、種別変更届をなすべき旨の勧奨状を送付しているところであり、平成14年度においては、20歳に達した者等に対して送付したものも含め、約455万7,000通の勧奨状を送付したところである。

4.-3についての回答
麻生国務大臣の国民年金の加入実績等は個人に関する情報であり、お尋ねの事項については、「加入促進のための対策」の実施の有無を含め答弁を差し控えたい。

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5. 国民年金保険料の収納対策として、平成15年度においては全国で約1万人に対して納付督励を実施し、さらに「十分な所得又は資産を有し、他の被保険者の納付意欲に悪影響を与えかねない者」に対しては国民年金法第96条第1項等の規定に基づく督促及び滞納処分を実施しているものと聞く。中川国務大臣及び石破国務大臣については、かかる要件に十分該当すると考えるが、両国務大臣について保険料の収納対策としての諸措置を採らなかった理由は何か。

5.についての回答
中川国務大臣及び石破国務大臣の国民年金の加入実績等は個人に関する情報であり、お尋ねの事項については、「保険料の収納対策としての諸措置」の実施の有無を含め答弁を差し控えたい。

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