第164回国会 予算委員会 第9号 会議録
平成18年4月11日
浅尾慶一郎

 民主党・新緑風会の浅尾慶一郎です。

 本件については我が党は賛成でありますけれども、幾つか疑問点について質疑をさせていただきたいと思います。

 また、国会の在り方が変わりまして、基本的には答弁は政治家に求めるという形でありますので、こうした技術的な案件でありますけれども、是非、今日は金田副大臣に代わって遠山政務官が大分答えられると思いますが、答えていただくようにお願いしたいと思います。

 まず第一の質問でありますけれども、この協定の締結の意義として、保険制度の二重加入がなくなって保険料掛け捨ての問題の解決が挙げられておりますけれども、日本側の負担額の軽減の三億円の根拠はどういうところにありますでしょうか。

副大臣(赤松正雄氏)

 座ったままでよろしいんですね。

委員長(舛添要一氏)

 はい。座ったままで結構です。

副大臣(赤松正雄氏)

 浅尾委員からの御質問、日本側の負担の軽減額三億円の根拠は何かということでございますが、日本とカナダの社会保障協定におきます日本側の保険料負担軽減額につきましては、一つは、平成十七年に在カナダ日本商工会が行いました実態調査に基づきまして、千七百人ほどの皆さんがお住まいのようですけれども、二重負担者数は約九百人、そして一人当たりの年間保険料負担額は、カナダの年金賦課上限額三百四十万円に九・九%の保険料率労使合計を掛けまして約三十四万円、このように推計されますことから、この三十四万円掛ける九百人、合計約三億円、このような試算をしているところでございます。

浅尾慶一郎

 派遣されている方からすると、三億円というのは個人の負担というよりかは会社の負担ということになるんだと思いますが、次の質問とも絡みますけれども。

 カナダの年金制度には、日本にありますように最低加入期間というのがどうもないようでありまして、したがって、我が国から派遣されている人は帰国後に、何年間であってもカナダの年金は受け取れるというふうに考えると、日本の人にとってみると、会社は別ですが、個人にとってみるとその二重加入掛け捨ての問題というのはないようにも思えるんですが、その点はいかがでしょうか。

国務大臣(麻生太郎氏)

 今おっしゃられたとおりなんですが、このカナダの保険の場合はいわゆる二重制度になっていまして、一つの点は、いわゆる最低加入制限のないいわゆる年金という部分と、もう一つは、十年の居住期間を必要としております老齢保障制度というものの二重制度というか、二階建てになっております。

 したがって、カナダに派遣されます日本の駐在員、カナダに派遣される日本の駐在員は、この二階建てになっている部分につきましては、いわゆるこれ税金の中に入っていますんで、一般税の中に入っているために、そこの部分は黙って取られて、あとは向こうの中で勘定科目の付け替えをすることになりますんで、そういった意味では強制加入、両方とも強制加入ですから、そういった意味では日本の年金制度にまた加入する義務がこっち側にある、加入がありますんで、その分はどうしても二重加入になるという部分でありまして、おっしゃるとおりの部分と、二階建てになっているところがなかなか難しくなっております。

浅尾慶一郎

 その今十年ということをおっしゃいました。仮に、じゃ十年間カナダに暮らす人がいたとしたときに、その人は、今度協定が成立しますと、渡航したときからカナダの年金に加入して、帰国後は我が国の年金制度へ、十年間の保険料は払ってないんですけれども加入していた計算になるということになると思いますんで、二十五年間ずっと日本にいるのと、二十五年のうち十年カナダで十五年間日本にいるのとではどっちの年金が、これはなかなか一概には言えないんですけれども、どのような違いがあるか、お答えいただけますでしょうか。

副大臣(赤松正雄氏)

 二十五年日本でずっと勤続した場合と、そしてカナダへ十年間行っていた場合でどのように差異が生ずるのか。今、浅尾委員御自身、一概に言えないというふうに言われました。

 おっしゃるとおり、日本における給与水準とカナダにおける給与水準の差異とか、あるいは為替レート等の変動の問題がありまして、おっしゃるようになかなか一概に言えないんですが、あえて少し突っ込んで仮算といいますか、してみますと、仮に、日本における平均標準報酬額が三十六万円、カナダにおける年収、その三十六万掛ける十二、約四万カナダ・ドル、そういうふうな仮定を置いて試算したケースを申し上げますと、日本において二十五年就労した場合の年金月額が約十万四千百円。一方、カナダにおいて十年就労した場合の年金月額は、老齢保障制度、OASから約二百四十五ドル、一階部分ですが、二階部分のカナダ年金制度、CPPからの額が約百二十一ドル、日本の厚生年金制度に十五年加入した場合の年金月額は約六万二千五百円。この三つを一ドル八十五円で換算した場合の合計額は約九万三千六百円。

 こんなことで、先ほどの十万四千百円と九万三千六百円と、これをあえて比較しますと若干、一万円程度の差が出てくるわけですけれども、先ほど来申し上げておりますように、一つの例であって一概に高いとか低いは言えるものではないと、そんなふうな認識をしておりますが、日本で働き続けた場合と比べまして、相手国の年金制度いかんでは特定個人の受給額が確かに減ることも今のようにありますが、他方で、全体として見ましたら、協定締結による二重負担の解消、あるいはまた通算による保険料の掛け捨てがなくなる、こういったメリットが大きいものだと、こんなふうに考えている次第でございます。

浅尾慶一郎

 二重負担の解消といったようなことのメリットはよく理解ができます。

 一方で、しかし、今回の協定でも、例えば外務省の方がカナダに行かれた場合はこれは共済年金にそのまんま加入しているということで、日本の公務員の方の場合は共済年金にそのまんま加入しているんです。ですから、民間の人は厚生年金を一時、加入期間としては通算されるけれども、カナダの年金制度に五年以上いれば入るというような形になってくると。公務員の場合はずっと日本の制度に入っていると。今お答えいただいた形で言いますと、カナダ・ドルが高くなれば得だし、安くなれば損だというのが、端的に言えばそういうことなんだろうなということだと思いますが。

 公務員の方はずっと共済年金のままというふうに考えれば、民間の人も厚生年金に加入し続けた方が得なんじゃないかなというふうに思いますが、その点はどういうふうに考えられますか。

副大臣(赤松正雄氏)

 年金における公民格差のようなお話だと思いますが、一般に、もう御承知いただいていると思いますが、就労地国、就労する国の制度に加入することが国際的な原則になっておりまして、カナダとの社会保障協定におきましても、二重加入の調整に当たりましては、就労地の国の年金制度のみに加入することとしつつ、その上で、この原則の例外としまして、民間企業からの派遣者については、派遣先の国に滞在する期間が五年を超えないものと見込まれることを条件として本国の年金制度のみに加入すればよいこととしたものでございます。

 他方、公務員につきましては、派遣先の国においても専ら、先ほど外務省の例を挙げられましたけれども、外務省の公務員は日本の国のための業務を行う者であることから、期間の制限を設けないで本国の年金制度のみに加入することにしたものでございます。

 このように、公務員の取扱いにつきましては、カナダからの要望によるほか、広く社会保障協定全般の国際的なルールに準拠しているものと考えている、こういうところで御理解いただきたいと思っている次第でございます。

浅尾慶一郎

 日本の場合は公務員の年金制度と民間が違うと。カナダの場合は、これは公務員も民間も一本であるというふうに聞いております。これは別の課題で後ほど質問をさしていただきたいと思いますが。

 次に、この協定はカナダからの申入れから署名まで十一年掛かって締結されていると。もう少し早くやったらよかったんじゃないかなと思いますが、何で早くできなかったんでしょうか。

国務大臣(麻生太郎氏)

 これは全くおっしゃるとおりなんですが、これはもう基本的にはこの種の人的交流が増えました昭和四十年代ぐらいからずっと、二重加入の話というのはずっとあっていたそうです。

 ただ、これが動き始めましたのが、平成十一年にドイツと締結した協定がこの種の協定の初めてとなったんですが、カナダにつきましては、小渕内閣のときだそうですから、平成十一年のときのカナダ首脳会談で発表されて、社会保障協定締結の可能性を視野に入れた情報・意見交換を行うということが確認されて今日まで約七年、かれこれ六年ぐらい掛かっているんだと思いますが、やっぱりこれはメリットが大きなところから先にやったのが一番大きな理由だと思います。例えばドイツとかイギリスとかアメリカとかいうところですと、非常に対象になります人数が多かったというのが非常に大きな理由で、カナダの場合、先ほど厚労省は九百人ですか、そういったところの数が大きかったので、こちら側もそれへ大量の人を使いますし、厚労省としてもこれは大量の人数をここに割きますので、そこが一番大きな理由ではなかったろうかなと推察をします。

浅尾慶一郎

 メリットの大きいところからやるというのはよく分かりますが、いずれにしても、十一年掛かっているというのはちょっと掛かり過ぎなんではないかというふうに思います。

 例えば、これはメリットが小さい国だと言われちゃえばそういうことかもしれませんが、ルクセンブルク、これは昭和六十二年に協定締結交渉開始の申入れがあって十九年間何もしていないというふうに聞いています。イタリア、フィリピンも長い間放置されているというふうに聞いておりますけれども、この放置されている理由というのは、端的に言えば外務省の国際法局にいる人間の数が少ないのか、少ないとしたら厚生労働省から少し人でももらって、どんどん。

 これは形としては、一本もすればあとはそんなに違いがないと。相手国の年金制度を研究すれば済む話なんで、日本側の年金制度は今度年金の大きな改正があるかもしれないけれども、それは大きな話であって、いずれにしても条約の形、ありよう自体はそんなに変わらないと思いますので、少し人の体制も含めて、今たまっているのをどんどんやったらどうかと思いますが、いかがでしょうか。

国務大臣(麻生太郎氏)

 今御指摘がありましたように、ルクセンブルクの在留邦人、三百七十七人、傍らアメリカ三十五万一千人、今話題になりましたカナダが四万五千人等々、そこらのところの数が多いものですから、どうしてもそちらの方に先に行っているというのが実情だと存じます。

 ただ、今おっしゃいましたように、これは順次結んでいくというのは当然のことなんだと思いますが、これは厚生省、外務省ともにこれに割く人数が大分絶対量が不足していることはもう確かだと思いますし、何となく、経済界からやたら要望が多いのもやっぱり在留邦人の多い、逆に言えば企業が、そこに行っている企業が多いからやたら物すごく要求が多いのも確かなんです。

 そうすると、そういったところというのが先にどうしてもならざるを得ない。数も多いから当然のことといえば当然なんですが、少なくとも相手国の保障制度の違いとかいろんなことを組み合わせながら、これで日本は七か国目ですかね、やったことになろうと思いますので、いずれにしても少し数が出てきますので、あのEPAと同じようにある程度のひな形みたいのができ上がってみたり、いろんなやり方もあり得ようと思いますので、厚生省ともいろいろ更に詰めて、こういったものが促進できるということは、これは両国にとってメリットがあることだと存じます。

浅尾慶一郎

 次、中国と台湾との社会保障協定について伺うつもりでしたが、今数の話をされたので先にほかの国の例を出しますと、カナダは四十五か国と社会保障協定を締結しているそうです。今おっしゃったアメリカ、あるいはイギリス、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ等の国々もそれぞれ二けた以上の国と締結していると思いますが、それぞれの締結状況、何か国と締結しているか、その数をお答えいただけますか。

大臣政務官(遠山清彦氏)

 お答え申し上げます。

 今幾つか御指摘が既にございましたけれども、公的年金制度が整備されております欧米先進諸国等の間では、国家間の人的交流に伴う年金制度の二重加入等の問題を解決するために、既に御指摘のとおり相当数のこの種の二国間協定が締結されているものと承知をしております。

 ちょっと具体的に申し上げますけれども、平成十八年二月の現在で主要国が締結している社会保障協定は、アメリカが二十一か国のほか、EEA、これは欧州経済領域諸国でございますけれども、英国四十三か国、フランス五十七か国、ドイツ四十四か国、イタリア四十三か国、オランダ四十か国等と承知をしております。

浅尾慶一郎

 今御指摘いただいたとおりで、アメリカが比較的少なくて、それでも二十一か国、ヨーロッパの国はフランスが一番多いんでしょうけど五十七か国、翻って日本は七か国と大変少ないと。先ほど経済界の要望云々とおっしゃいましたけれども、確かにそれは経済界の要望もあるんでしょうが、やはり大臣も是非人を多少割いて、先ほどEPAのようにひな形ができればどんどんできるというふうにおっしゃっていただきましたんで、なるだけ速やかに、ルクセンブルクには三百人しかいないから後回しということじゃなくて、ひな形を作ってどんどん結んでいけば相手側もすぐ応じてくれるということだと思いますので、その辺の決意を伺いたいと思います。

国務大臣(麻生太郎氏)

 今御指摘のとおりだと存じますんで、この種の制度が進んでおりますヨーロッパ関係の方が整備はかなり進んでいるという感じもいたしますけれども、いずれにいたしましても二国間関係の強化に資するところだと思いますので、この締結、この種の協定締結については今後ともイニシアチブを取ってやってまいりたいと存じます。

浅尾慶一郎

 今御発言をいただきましたが、厚生労働省には年金局の中だと思いますが、わざわざ国際年金課という課までつくって体制を強化しているということですので、是非外務省の方でも受皿を強化していただいて、お互いの役所で連携を取ってすぐ進めていただきたいと。

 まあ人が少ないという発言をされましたが、元々総務大臣やっておられて総定員法の話もあるでしょうけれども、そこは是非政府の中で、そんなに人は要らないと思いますから、せいぜいプロ何人かいれば済む話だと思いますので、少し人数を割いていただいて、ほかのアメリカやヨーロッパの国並みにしていただけるようにしていただきたいと思いますが、決意を伺いたいと思います。

国務大臣(麻生太郎氏)

 厚生省も、去年の八月できたばっかりですから、なかなかまだ一年たってないぐらいのところですので、両方ともかなり素人だとは思いますけれども、余りこの種のことにそれほどの需要もなかったものですからというのが大きな理由だとは思いますけれども、だんだんだんだんこれ現実問題としてこれだけグローバル経済下になってくると、今、浅尾先生がおっしゃるように、これはきちんとやっておきませんと我々、我々というか日本人側にとっての国益損なうことにもなろうと思いますので、厚生省と連絡を密にしてきちっと対応してまいりたいと存じます。

浅尾慶一郎

 じゃ今、人というお話をおっしゃったんで、その在留邦人が米国に次いで多い中国について伺いたいと思いますが、中国はそもそもその公的な年金制度がどうなっているのかよく分からないんですが、その中国との協定の締結についてどういうふうに考えられるか伺いたいと思います。

大臣政務官(遠山清彦氏)

 お答え申し上げます。

 中国の社会保障制度については、若干、個人積立てと社会保障基金の二本立ての仕組みがあるようでございますが、日本人、外国人への適用で申し上げますと、中国の年金制度上、外国人への適用について明文規定はございません。この状況の中で、現在までのところ中国に滞在をしております日本人が中国政府から年金保険料の支払を求められたという報告は受けておりません。

 いずれにいたしましても、今後とも中国における外国人への年金制度の適用の動きについて、引き続き注視をしていきたいと考えております。

浅尾慶一郎

 中国についてはそういうことなんだろうなと思います。

 在留邦人の多さでいうと、カナダに次いで多いのが台湾というところだというふうに聞いておりますが、台湾の年金制度はどういうふうになっておりますでしょうか。

大臣政務官(遠山清彦氏)

 台湾につきましては、在留邦人の数は、浅尾先生御存じかもしれませんけれども、本年二月現在で一万六千三百九十七人いるわけでございまして、御指摘のとおりカナダに次いで多いわけでございますが、台湾にも日本のような年金制度はないというふうに承知をしておりまして、台湾に滞在しております在留邦人が年金保険料を支払っているとの報告は受けておりません。ですので、年金保険料の二重負担の問題は生じていないというふうに理解をしております。

浅尾慶一郎

 この協定の大本になっているのは年金の制度ということでありまして、今日は、麻生大臣は九月には自民党の総裁候補として、そして日本の総理大臣の候補としてということでありますので、少し年金制度そのものについて御所見を伺っていきたいというふうに思いますが。

 年金制度の一元化。先ほど、例えば公務員の方の場合はカナダに行っても共済年金にずっと加入したままであると、民間の方は厚生年金からカナダの制度になると。これは今の日本の年金制度が別々だからそういうことになっているという側面もあるんだろうなと思いますが、そもそもその年金制度の一元化についてどういうふうに考えておられるか、伺いたいと思います。

国務大臣(麻生太郎氏)

 この話は、もうむちゃくちゃ話が長い歴史と込み入った話がありますので、一元化の推進ということにつきましては、公的年金制度の一元化推進というのは、平成、五年前ですから十三年の三月に閣議決定をされた経緯がずっとありますので、被用者年金の一元化というのをずっと検討をされて、できるだけ早く取りまとめるというように指示をされてきておりますし、その方向で事は進んでおります。

 厚労省、えらい苦労しているところなんだと思いますけれども、具体的なそのスケジュールをどうするのかという話で、政府と与党とこれは双方でやらにゃいかぬということで、たしか四つでしたか、案を軸にして検討を進めていると思っていますが、その中で少なくとも例の一階と二階のところの話になると、少なくとも保険料のいわゆる統一ということを平成二十二年でしたですかね、に、とにかく出していく方向を決めようじゃないかというところまでは合意しているんだと思いますけれども。

 浅尾先生、僕はとにかくこの話は分かりにくい。とにかく話が込み入っていて分からぬ、聞いていても。私の頭で分からぬというのは大体無理。もう難し過ぎる、話が。おれで分からない話はもうちょっと易しくしなきゃ駄目ですよ。僕は、税金の話とか、大体どんどんどんどん話をもうみんなで頭のいいのが寄ってたかってどんどんどんどん話を難しくして訳の分からぬものにして、普通の人に分からぬように制度をして、おれは頭がいいんだろうみたいな話はどう考えたっておかしいんで、これを分かりやすいようなものにするというのが僕は一番肝心なところなんじゃないのかなと、この年金については僕はそこが一番なんだと思っているんですけどね。

 ちょっとこの話をすると、おまえの頭で分からぬおまえが悪いという話に必ずなりますので、じゃもうちょっと勉強しますとしか答えようがないんですけど。これ、一、二度聞いたぐらいじゃとても込み入っていてよく私の頭じゃ理解できないので、おまえの考えはどうかといったら、これは是非分かりやすいようにするのがまず一番と、私は基本的にそう思っています。

浅尾慶一郎

 分かりやすいようにするのは私もそのとおりだと思います。そのためには、やはり一元化をするべきだろうなというのは私の考えですが、基本的には、国民年金を含めると基礎年金、一階建ての部分と、それから厚生年金や共済年金の二階建て、その上に企業年金とか職域加算といった三階があるというのが非常に分かりにくいところだと思いますが、一階については全部消費税でやれば取り漏れというのはないだろうと、保険料取らなくて済むようにすれば取り漏れというのはないんだろうなというふうに思います。

 それについて伺えば、今の小泉政権の下では年金を消費税でやるというのは、そういう考え方は取らないという答えになると思いますからそれについては伺いませんが、今与党の中で出てる、あるいは政府の中でも議論している厚生年金と共済年金、つまり勤め人の、公務員であるか会社員であるかは別として、これを一緒にしましょうという話について、そこから進めるという考え方もあるのかなと私自身は思っています。

 これは麻生大臣が総務大臣のときにさんざん議論した話でありますが、実は公務員の方の年金の方が民間の方よりも職域加算のある分だけ恵まれていると。ここで年金の話をるるしてもしようがないんですが、平均額だけでいうと大体国家公務員で月四万六千円ぐらい、二十年間働いた、それぞれずっと勤め上げた人の平均でいっても四万六千円ぐらい国家公務員の方の年金の方が厚生年金よりも平均が高いんですね、支給額は。これ政府に聞くと、モデルでいうと二万円と言うんですが、実額でいうと四万六千円違うと。

 これは追加費用という巨額なお金が入っているからだと私自身は思っていますが、これ、時間の関係で最後の質問にしますけれども、九月に日本の総理大臣になる可能性を持っておられる麻生大臣には、是非、公平な年金ということからこの追加費用についてできるだけ早くやめていく、あるいは職域加算をできるだけ早くやめるといったような形で取り組めば年金制度の一元化につながるんじゃないかというふうに思いますが、その辺についての考え方を伺って、質問を終えたいと思います。

国務大臣(麻生太郎氏)

 浅尾先生、この話はもうお詳しいんであれですけれども、退職金にするか年金にするかというので昭和二十何年にもめたあの時期にさかのぼっての話ですから、これずっと長い歴史がありますんで一概には言えないところだと存じます。

 ただ、言われましたように、何となく追加費用のところやら何やら、何となく不透明な感じがするところが、現実はよく分かるんですけれども、何となく不透明な話がよくするんで何となくちょっと怪しいんじゃないかなと思わせるところが大体そもそも良くないんですよ、僕に言わせりゃ。いわゆる簡単じゃない、分かりにくくさせているんだと思いますんで、その種のものを含めまして、基本的にはきちんとした分かりやすいものに作り替えていくというのが私は基本的な流れだというふうに思っています。



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