財政金融委員会 会議録
平成12年5月30日
浅尾 慶一郎

ただいま議題となりました日賦貸金業者に対する出資法の制限金利の引き下げについて質問をさせていただきたいと思います。

現在、日賦貸金業者あるいは消費者金融業者に係るさまざまな問題の根本は、私は本来、金融機関がもっと元気であればもう少し消費者金融あるいはそういったところにも場合によっては入っていける、あるいは今度創意工夫で入っていった方がいいのではないかと思うんですが、まだその元気がないのではないかなと思っておりますので、その大きな話から伺わせていただきたいと思います。

冒頭、先般可決いたしました預金保険法改正案について若干質問をさせていただきたいと思います。

まず、大蔵省に伺いますが、今度の預金保険法あるいは現行においてもそうだと思いますが、いわゆる借名口座、本名でない口座について、これが預金保険法上の対象預金となるかどうか、その点お伺いしたいと思います。

林 芳正氏(政務次官)

今、委員が御指摘になりましたように、いわゆる借名口座預金につきましては預金保険の対象とはなっておりませんで、これは今回の改正後も同様でございます。

ただ、現在は特例期間中で、委員も御承知のように預金等全額保護ということでありますから、結果的に負債の中に入るということで保護されているという状況でございます。

浅尾 慶一郎

それでは、引き続き伺わせていただきたい。

これはむしろ監督庁ということになるのかもしれませんが、現行の破綻金融機関におきまして仮に本名でない口座を見つけた場合には、今お答えいただいたようにそれも保護されると考えてよろしいんでしょうか。

谷垣 禎一氏(国務大臣)

大蔵政務次官からお答えがございましたように、今は全額保護ということで保護の対象になっているわけですけれども、当然、検査においては借名口座預金について、これは金融機関に対して現在我々が特に観点を置いておりますのはマネーロンダリングといった観点から防止しなきゃならない、それで本人確認を徹底することを求めておりまして、検査において本人確認を怠っているというようなことがわかった場合にはその金融機関に対して指摘をするということにしております。

浅尾 慶一郎

仮に幾つかの破綻した金融機関において明らかに借名口座であるというようなものが見つかった場合の対応はいかがされておるんでしょうか。

林 芳正氏(政務次官)

制度の問題でございますので私の方から答弁させていただきます。

仮に借名口座預金があったらどういう扱いになるのかということでございますが、一定限度、現行1,000万円でございますけれども、金融システムの破綻処理をこの制度で行いますためには、金融機関の預金者等の名寄せを行うということをやるわけでございますが、この名寄せ作業のチェックの時点で借名口座預金が判明した場合にはこの預金は付保対象から排除されるということになるわけでございまして、保険金支払いの場合には保険金が支払われない、資金援助の場合はペイオフコストの計算から除外される、こういう扱いになっております。

浅尾 慶一郎

今のは、全額保護されている現行においても借名口座があった場合は保護されないという理解でよろしいんでしょうか。

林 芳正氏(政務次官)

これは制度の原則でございまして、最初に申し上げましたように、負債に入っておりますので、結果として負債の中に入っておるという扱いになるということでございます。

浅尾 慶一郎

そうすると、現行は仮に見つけても保護されてしまうということになってしまうという理解でよろしいんでしょうか。

谷垣 禎一氏(国務大臣)

全額保護という観点でそういうふうに扱われているということでございます。

浅尾 慶一郎

それでは、この問題はそれぐらいにさせていただいて、日賦貸金業者について伺わせていただきたいと思いますが、まず現状の日賦貸金業者の実態について金融監督庁としていかが考えておられるかということを伺いたいんです。

実は、私も何人かの弁護士の方とお話をさせていただく中で、地域的に言いますと特に九州にこういった業者の方が多いようでございますが、例えば神奈川県の方でも電話をすれば九州の方から簡単に50万円ぐらいは送金されてくるというような話が幾つか弁護士の方が扱ったケースであるということなんです。これは明らかに本来想定しておられます日賦貸金業者の営業方法とは違うのではないかなと思うんですが、現状、金融監督庁としてどういう実態にあるという認識を持っておられますでしょうか。

谷垣 禎一氏(国務大臣)

今年の3月の初めに、金融監督庁から、都道府県、財務局に対して貸金業規制法等に基づいてきちっと対応するようにというような指示を出しまして、その中で、監督態勢の強化とか、それから日賦貸金業者に関する情報の把握にもっと努めなさいとか、あるいは出資法違反を含め債務者等からの法令違反や苦情等の申し出に対する的確な取り扱いを徹底してください、あるいは出資法の規定が遵守されていないと疑われる場合には警察当局へ情報提供をしてください、あるいは財務局、都道府県、それから警察当局の一層の連携を図る観点から協議の機会を速やかに設けてほしいというようなことを指示いたしました。

今おっしゃいましたように、本来貸してはいけないところに貸しているというような事例につきましては、いろいろ財務局等に寄せられた苦情などから把握している感触でございますが、貸し付けの対象にならないサラリーマンとか主婦に対して融資の勧誘とか貸し付けを行っているということがあるなという感触を持っているわけでございます。さらにこういうところは適切に把握をしていくように我々も努めたいと思っております。

浅尾 慶一郎

具体的に監督庁として、日賦貸金業者の営業に関して、財務局で情報を集めるということ以外にどのような調査をされておるのかということと、仮に今申し上げたように県をまたいで広域的な、しかも電話での営業というのは恐らく想定外ということになるんだろうと思いますが、二点目は、そういった業者を見つけた場合の対応はどういうふうにされておるのでしょうか。

乾 文男氏(政府参考人)

お答えいたします。

日賦貸金業者の実態でございますけれども、12年3月末時点で2497業者ということでございまして、この業者数につきましては、県をまたがるものは財務局、それから県内で活動するものは都道府県ということになっておるわけでございまして、その数については報告を受けているところでございます。

財務局所管業者につきましては、財務局におきまして法令を逸脱することがないよう適切な監督に努めているということでございます。

また、都道府県所管の日賦貸金業者につきましては、地方分権法の施行に伴いまして都道府県の貸金業に係る業務が自治事務に移行されたわけでございますけれども、これも私どもからいろいろな連絡をとりまして、都道府県におきまして国同様適切な監督が行われているものというふうに承知をしているわけでございます。

浅尾 慶一郎

具体的にお伺いいたしますが、先ほど谷垣委員長の方からもお言葉をいただいた中で、本来貸してはいけないサラリーマンであるとかそういったような方にも貸している例が幾つかあるということなんですが、そういった行為規制違反に関して違反事例を見つけた場合の監督処分の例というのは、具体的な件数等がありますでしょうか。

村井 仁氏(政務次官)

ただいま御指摘の点でございますけれども、個別の事業者が出資法や貸金業規制法の取り立て規制等の行為規制違反の疑いがあります場合には、説明やその報告を求めるなどによりまして事実関係を調べまして、法令違反の事実が確認される場合は厳正に対処しているということはるる申し上げているところでございます。

現実にただいま御指摘のような事例というのをいろいろ調べてみましても、私どもは捜査権限を持っているわけでもございませんし、なかなか明確な例が出てきませんが、既往の事例すべてを承知しているわけではございませんけれども、県所管の日賦貸金業者で出資法改正法附則第九項第1号に違反した結果、出資法五条二項違反になりまして刑事罰を受け、これを踏まえて貸金業規制法37条に基づいて登録の取り消し処分を行った事例というのは確かにございます。

一方で、財務局所管の日賦貸金業者につきましては、こういった例があるとは現在のところ承知しておりません。

浅尾 慶一郎

そういたしますと、県所管で一業者という理解でよろしゅうございますか。

村井 仁氏(政務次官)

私どもが具体的に確認できたケースが1件ある、こういうことでございます。

浅尾 慶一郎

先ほど乾監督部長の方から2497登録業者があるという御答弁をいただきまして、また谷垣委員長の方からもいろいろな具体的なケースがあるというふうに御答弁いただいたんですが、にもかかわらず実際の行為規制で処分にまで至っているケースが少ない理由というのは、やはり監督の手が足りないということなのか、それとも十分な証拠がないということなのか、その辺はいかがなんでしょうか。

村井 仁氏(政務次官)

この問題は大変難しい問題でございまして、違反しているのではないかというようないろいろな情報はございます。しかしながら、実際に私どもがきちんとした処分をいたしますには、それはそれなりにどこからも問題にされないようなきちんとした証拠を押さえて行動するということにならざるを得ないわけでございまして、そのあたりのところは御理解をいただきたいと思う次第でございます。

浅尾 慶一郎

規制は基本的になくしていく方向という大きな流れがあると思いますが、一方で、私は社会的規制というか社会的な立場上の弱者保護ということに関しては、いろいろな制度上の欠陥等あろうかと思いますけれども、それはそれなりにしっかりと取り組んでいただきたいなというふうに思っております。

そこで、宮澤大蔵大臣は以前、たしか当委員会においても、消費者金融あるいはいわゆる一般の貸金業者、商工ローンも含めて問題になったときだと思いますが、人類の歴史上第2番目に古い職業ということでなかなか難しいというような御答弁をいただいたのでございます。

たしかその折に、私も実は私の出身校の大変な長老から、実際に営業活動の中において年利50%、日賦業者の場合は今度下げても54.75、現行ですと100%を超えるわけでございますが、ほどの金利をとって本当にそんな営業が成り立つと思うかというふうに聞かれて、それもそうだなというふうに思ったことがあったわけでございます。

何を宮澤大蔵大臣に伺いたいかといいますと、こういった業者の社会的意義と、それから実際にそこから融資を受けられる方が最後のラストリゾートとしてこういうところに行って、多くの場合はそのまま大変厳しい状況になるのじゃないかと。必ずしも100人の方が借りに行かれたら半分もそれによって社会的な恩恵を受けていないのではないかと思うんですが、歴史上2番目に古いからなかなか難しいとおっしゃった大蔵大臣としての社会的意義、あるいは経済的な意義についていかに考えられているかということをお伺いしたいと思います。

宮沢 喜一氏(国務大臣)

私自身よく実態を存じておるわけではございませんけれども、先ほど衆議院の御提案を伺っておりました。その過程におきまして、かねていわゆる商工ローン問題がありました後、上限金利が引き下げられましたが、日賦貸金業者についても金利水準としては高過ぎるのではないかという御議論がありまして、殊に九州、沖縄等々、先ほどお話しのようなトラブルのことについても衆議院の委員会で御議論があって、結局、超党派でこの問題についての御検討が進みまして、先ほど御説明のありましたような全会派御賛成のもとに御提案に至ったということでございます。また、その間、業者についても直接ヒアリングをなさったように承っておりますが、結局、衆議院におかれまして到達された結論は、この日賦貸金業者という業態そのものの存在は事実として認めざるを得ないと申しますか、認めるべきであると、そこはニュアンスがわかりませんが、認めた上で対応を考えるということがこの際適当であろう、そういう結論に達せられたものと思います。

したがいまして、そういう上で上限金利を下げられたということを拝察いたしますと、こういう業者が存在すること自身は肯定的にとらえてその上での立法をされたと、こういう御判断であると思いますので、私としてもそれを尊重して考えることがいいのではないかと、自分ではよく業態を存じませんままにそういうふうに考えております。

浅尾 慶一郎

その社会的意義と絡む話になってまいりますけれども、当委員会においても今までいろいろと議論をさせていただいたことの中に、いわゆる出資法上の制限金利と利息制限法上の制限金利との違い、あるいは出資法上の制限金利が、改正されて大分下がってまいりましたけれども、まだまだ高いことによっていろいろ社会的な弱者の方が苦労をされているケースが多いんではないかなというふうに思っております。

具体的なケースで申し上げますと、先ほど大蔵大臣の方から御答弁がありました九州・沖縄地区に関して言いますと、私も熊本におりました知人から聞きましたところ、熊本県、宮崎県というのは、正確な数字はわからないんですが、全国平均の恐らく倍ぐらいの人口当たりの自己破産率を誇っておると。そのことと日賦貸金業者が多いということの関連性はもちろんわからないわけでありますけれども、事実としてそういうことがあるということ、あるいはまた今の日本の大変困窮しております経済の状況からして、残念ながら自殺者が随分ふえておられる中で、多重債務の結果自殺されている方もいられるということもあろうかと思います。

そこで、何を申し上げたいかといいますと、きょうは小池経済企画庁政務次官にもお越しいただいておりますが、利息制限法と出資法との制限金利の違いに関して、大変多くの借金を抱えて裁判所に調停を申し立てた場合、現行のほぼすべての調停において利息制限法の金利に繰り戻して債権債務関係を確定しているというのが判例あるいは実務において行われているようであります。実は再三そのことについて当委員会においても指摘をさせていただいて、前の越智再生委員長からも勉強させていただくというような御答弁もいただきました。

経済企画庁とやっておられるということなんですが、きょうここに「ハンドブック消費者」というものを持ってこさせていただきました。私も読んだんですが、これだけ厚い本の中に一ページのみそのことについて書いてあるわけでありまして、しかもすごく書き方がわかりにくいような気がいたします。

インターネットで消費者金融あるいは利息制限法というのを引きましたところ、ある司法書士さんがつくられたホームページで、いつつくられたかちょっとわかりませんが、ヒット件数でいうと既に2万4,000ぐらいのヒット数があって、そこには非常に懇切丁寧に、要するに通例は利息制限法以上のものに関してはもう払わなくていい、だから自己破産を申請する前にもしかしたらあなたはもう全部払っちゃっているかもしれませんよというようなことが書いてあるわけであります。

そのことを仮に知っていれば、自己破産を申請しなくてももうそれで債務免除になるケースが実はあるわけでありますから、私は、経済企画庁としても、消費者教育ということに関してぜひ金融監督庁あるいは再生委員会とタイアップをしていただいて、もう少しわかりやすく教育をしていただけないかなと思って指摘をさせていただいておるわけでございますが、まず今後どういう形でプランがあるか、ちょっとお答えいただけますでしょうか。

小池 百合子女史(政務次官)

今、実際に手にとって御説明、御紹介いただきましたこの「ハンドブック消費者」でございますけれども、こちらの方でも実際取り上げさせていただいております。

わずか1ページということをおっしゃいましたけれども、消費者行政は大変幅が広うございまして、全部をカバーしているとますます重たい本になって、かえって読まれなくなるというようなこともございましょう。その意味で、こちらの方ではしっかり取り上げさせていただいていると認識をいたしております。

それから、御指摘のありましたホームページでございますけれども、これは「消費者の窓」というのが経済企画庁のホームページのインデックスの中に入っておりまして、この中を拡充する予定でございます。

今、御指摘がありましたように、わかりやすく読みやすいような情報提供を心がけてまいりたいと思っております。

浅尾 慶一郎

それでは、中身についても、これは金融監督庁と経済企画庁それぞれに伺わせていただきたいんですが、この「ハンドブック消費者」の記載では、そのまま読みますと、「利息制限法によれば民事上無効であるが、出資法には違反せず、債務者が任意に支払った場合には有効とみなされる場合がある範囲」と書いてあるんです。

「場合がある範囲」、これを読んでも、どの場合に当たるのか消費者はわからないのではないかなと思いまして、実際の今の裁判実務においては、先ほど申し上げましたように、調停になった場合はほぼ100%利息制限法の金利に繰り戻して、そしてあなたの今の債務はこれぐらいですよということで調停を裁判所でやっておるわけですから、ぜひそこをわかりやすく書いていただけないでしょうか。

小池 百合子女史(政務次官)

消費者の立場に立って、わかりやすい説明をしていきたいと思っております。

浅尾 慶一郎

経済企画庁は幅が広いということになろうかと思いますが、これを読みますと、問い合わせ先は経済企画庁はなくて金融監督庁監督部銀行監督課金融会社室と大蔵省金融企画局信用課ということで、問い合わせ先はいずれも金融監督庁ないしは大蔵省でございますので、所管としてもう少しわかりやすく取り扱うことに関していかがでございましょうか。

村井 仁氏(政務次官)

これは以前、越智前金融再生委員長からも御答弁の中で申し上げたことでございますけれども、いわゆる今の浅尾委員御指摘の差異でございますが、ここのところが無効であるということを知りながら債務者が、その契約者が任意に支払ったと、こういうことを貸金業者が主張するということになりますと、これまたちょっと法律的にはややこしいことになりかねない。そのあたり微妙な問題があるわけでございますけれども、大変大事な御指摘でございますので、私どもといたしましても、経済企画庁とよく相談をいたしまして、消費者といいますか弱者の立場が害されないように、どういった表現が最もよろしいか、精いっぱい工夫をしてまいりたいと考えます。

浅尾 慶一郎

そこで、1つお願い、御要望があるんですが、経済企画庁とあわせて、先ほども申し上げましたように、今の裁判実務、調停に行った場合にはほぼ100%利息制限法の民事上の金利に引き直して債権債務関係を確定しておる、要するに調停に行くということは任意に払わないことと同値ということなんだと思いますけれども、そこの部分も確認をしていただいて、これは明らかに弱者なんだと思うんですね、法は知っていなきゃいけないという前提でございますが、知らないということによる損失を防ぐというのも、これは考え方かもしれませんが、行政としてとるべきことなのではないかなと思っておりますので、ぜひ経済企画庁だけではなくて裁判所等とも御検討いただきたいと思いますが、その点、いかがでしょうか。

村井 仁氏(政務次官)

この辺は、裁判所と申しますより、私どもとしましては法務省とよく相談をさせていただきまして、どこまでそのような司法上の実例というものを行政庁として有権的にコメントできるか、その限界というものを十分に吟味してまいりたいと思います。

浅尾 慶一郎

最後に、ちょっと時間がありますので、たまたま私の知り合いが日本に来ておった関係で、ニューヨークの専門家の方なんですが、GDPの数字について、アメリカで取り上げられた文書の中で大蔵大臣のコメントがあって、そのことに関して彼としても日本の経済全体を考える上でどういうものだろうかという話があったものですから、それをちょっと大臣にお伺いさせていただきたいというふうに思うんです。

実はGDPの数字をとるに当たって、金融機関の設備投資の数字が極端に下がっていたものですから、悪意を持ってということではなくて、意識的にその数字を外したということが報告をされておりまして、そのことは理解しますということなんですが、英文で書いてあるものを倒しますと、大臣のコメントは、そのことは大したことではないというか、そういうことはあるんだということだったんですが、その後で続けられて、こういったようなことは過去にも行われていたということをお答えになられたということなんですね。それに関して、海外の人たちは、そうだとすると統計に対する透明性、信頼性が下がってしまうのではないかなというようなことを言っております。

それで、私にその人がちょっと危惧を持って言ったのは、これから円の国際化ということを考えた場合に、今は日本の国債はほぼ100%日本の国内で消費されているから構わないんでしょうけれども、海外の投資家に日本の国債といったようなものを買っていただくということを考えた場合にはもう少し同じルールでやられたらどうなんでしょうかというような話がありました。

もう時間がありませんから、最後に、今まではそういうことは当然統計としてちゃんとしたものを出さなきゃいけないという観点からやられたことなのかもしれませんが、海外の方にもわかりやすいような形にしないとかえって誤解を与えてしまうのではないかなと思いますので、もし大臣として何か御所見があれば、お答えいただける部分があればお答えをいただきたいんですが。

宮沢 喜一氏(国務大臣)

私から申し上げることは余りありませんけれども、今おっしゃいましたように、昨年の10-12の四半期における金融機関の投資額をめぐって、経済企画庁の研究所のQEのときの暫定値に誤りがあるということに関してニューヨーク・タイムズの報道があり、経済企画庁は、そうしたことはもちろん故意でないことは極めて明らかでありますけれども、それを後で訂正したということを私は記者会見で聞かれまして、私は、昔ではあるけれども五年ほどあの役所におりましたので、そういうことを故意にやるということはまずあり得ない、次に、暫定値を直すということはアメリカでもしょっちゅうやることであって、過去にも日本にもありアメリカにもあり、そのことは少しも不思議なことでないと、こういうことを申しました。

その上で、どっちの数字が正しいかというような質問がありましたので、統計とけんかをしても仕方がない、ユー・キャント・ビート・スタティスティクスと言いました。それはどうしてもそう思いますし、しかも御承知のように暫定値が直るということはもうアメリカでも常識でございますから、間違ったことを申しておるとは思いません。そういうことでございます。

浅尾 慶一郎

終わります。



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