- 浅尾 慶一郎
民主党・新緑風会の浅尾慶一郎です。今回の法改正の背景としまして、基本的にいろんな背景があるんだと思いますけれども、私が一つ非常に疑問に思っておりますことは、そもそも不良債権の流通市場が整備されていればRCCにそのような機能を付与しなくても、そもそもある機能かもしれませんが、よかったんじゃないかなと思いますが、発議者の方は現在の不良債権の流通市場が未整備あるいは非効率的だと考えておられるかどうか、その点について端的に伺いたいと思います。
- 相沢 英之氏(衆議院議員)
それはいろいろ見方もあると思いますけれども、私どもがRCCの役割を強化するという目的で今回法案を提出いたしましたのは、やはりこれは金融庁が不良債権の、金融庁がというよりも内閣が、不良債権の処理をこの2、3年のうちにやる、そういう大きな方針を示しているわけであります。その方針に基づいて不良債権の処理をするための一つの方策として、やはり民間のサービサー等の役割とあわせてRCCの機能を強化することが一つの大きな助けになるんじゃないか、こういう思いでやったわけでございます。
- 浅尾 慶一郎
いや、私が伺っておりますのは、そもそも不良債権の流通市場というのがしっかりあれば、別に銀行はその不良債権を流通市場に売ればいいわけで、そんな新たな機能を付加する必要はないんじゃないですかということなので、新たな機能を付加したということは、発議者は不良債権の流通市場が未整備であると考えておられるんですかということです。
- 相沢 英之氏(衆議院議員)
それは私も最初に申し上げましたように、それは見方はいろいろあるでしょうということを申し上げておるんです。
- 浅尾 慶一郎
見方がいろいろあるということは、発議者としてはどういうふうに見ておられるんですか。
- 相沢 英之氏(衆議院議員)
不良債権の処理は先ほど申し上げましたように進められており、またこれからも大いに、期間的にも限られて進めていかなきゃならない。ですから、今の民間の状態でもって十分かと言われれば、必ずしもそうじゃないんじゃないかというふうに思っているわけです。
- 浅尾 慶一郎
それでは、いろいろな方が発議者として入っておられるわけでございますが、どなたが調べられたかわかりませんが、まず発議者間の役割分担として、当然、法律を改正するに当たって、今の不良債権の流通市場の状況について調べられた方がおられると思いますが、どなたがその点について調べられましたか。
- 相沢 英之氏(衆議院議員)
このRCCの機能強化の問題は、御案内のように、与党三党で金融に関するプロジェクトチームがございますが、それぞれこの問題について知識も経験もある方々に御参加をいただいて、この法律案も練って提出をしたわけでありまして、特別にだれがどういうふうに分担をするということは決めてはおりません。
- 浅尾 慶一郎
大前提として、不良債権の流通市場が整備されていれば、繰り返しになりますけれども、ある不良債権をそこに売ればそれで済む話ですから、公的機関が新たに関与する必要はないということだと思います。当然、法律を改正して公的機関を、今まででも関与できたんだと思いますが、関与するようにしたということは、そこの部分が整備されていないというふうに考えておられるんだというふうに私は思うわけでありますから、それをどなたかが調べるのが発議者の責務ではないかなと思います。
そこで、不良債権の流通市場の現状について教えていただきたいんですが、どなたかお答えいただけますか。現状というのは、まず不良債権の年間の流通市場における売買額、それから不良債権が売買される場合のクオート、スプレッドのオファーとビッドの差がどれぐらいあるか、その点について伺いたいと思います。
- 塩崎 恭久氏(衆議院議員)
これは浅尾議員よく、プロでございますから御存じだと思いますが、いわゆる貸し出しとか預金とかなんとかいうような統計とは異なって、正式な統計はないというのが事実でございます。
3年前に金融国会あるいはその前のトータルプランで我々がいろいろやっておったときに、初めて東京三菱がバルクで不良債権を売るというのをやったというのを我々も覚えているわけでありますが、その当時の金額でも大したことはございませんでした。せいぜい何百億の単位ぐらいだったと思います。もちろんSPC法もできていなかったので、SPCはデラウエアのSPCと、そういうことで、それから今日を迎えているわけでありますが、累計でもって数十兆というふうなことが言われていたり30兆と言われてみたり、いろいろあって、正直言って、トータルの市場規模が正確にどのくらいかというのはよくわからないというのが現状でございます。
我々、皆それぞれ情報を集めてきましたけれども、特にない。ただ、はっきりしていることは、アメリカのように不良債権ができたら即売るというほど熟したものではないということははっきりしているわけであって、我々3年前にトータルプランをつくったときも、不良債権流通市場を育てようということを言っておりましたが、まだまだ十分育っていないし、一番は、日本の投資家というのが参加が少ないということでありました。
オファー、ビッドの差がどうかという話でありますが、これもいろいろ具体的にケース・バイ・ケースで私も聞いているぐらいのことであって、どのくらいが常識的なのかというのも幅があって、これはもう不良債権というものはばらばらな話でありますし、単体かバルクかも、これもいろいろあります。したがって、明確なそのスプレッドが今、何というか、ジャパン・プレミアムのような形ではっきり出ているようなものもないということで、はっきりしたところはよくわからない。はっきりしているのは不良債権の流通市場はまだ育っていないということで、したがって値段は買い手市場になりがちだということは言えるんではないかと思っております。
- 浅尾 慶一郎
そうすると、流通市場が余り整備されていないということになると、今法改正で言うところの時価というもののはかり方が極めて恣意的になるんではないかなと思いますが、その点について発議者はどういうふうに考えておられますか。
- 塩崎 恭久氏(衆議院議員)
これは、先ほども申し上げましたとおり、民間でも未成熟といえども売り買いは成立をしているわけであります。今申し上げたように熟し方が足りないがゆえに買い手市場化する傾向があるということは事実だろうと思いますが、必ず売り買いというのは値段が成立したところでダンになるわけでありますから、それをどこまでお互いに汗をかくのか、プロセスを踏んでいくのか、デューデリジェンスを行うのかということに尽きるわけであって、そのところが今までだんだんといろいろなケースを踏みながらデューデリジェンスを繰り返してきているということでありますから、RCCはそういう形のデューデリジェンスというのはそう得意であったとは思えませんから、先ほど来申し上げているように、民間が今までやってきているそのデューデリジェンスのノウハウをどれだけ活用しながら価格を決めていけるのかというのが勝負だというふうに私も思っております。
- 浅尾 慶一郎
ということは、オファーとビッドの差を、幾つかあるけれどもよくわかっていないということになると、当然私は、流通市場が未整備であるということになれば、塩崎議員御専門ですからよく発議者は御存じだと思いますが、スプレッドが大きくなるということだと思うんですね、オファーとビッドの間の。それをだんだん小さくしていくということが単純に言えば流通市場を整備していくということなんだと思うんですが、まず、整備が未整備だから少し公的機関も関与した方がいいというふうに考えられてつくったのか、それともまた別の理由があって今回の改正法をつくったのか、その点を明らかにしていただきたいと思います。
- 金子 一義氏(衆議院議員)
RCCを、こういう機能を今度の改正でやっていく上で、流通市場を整備していくという目的を持ってやるという考え方はありません。むしろ、国の方向として、政策の方向として、この3年間における集中改革期間に不良債権を処理していく。ですから、時限3年ですから、集中的にやっていく。
ただ、結果として、オファーとビッドの差と、いろいろお話がありますけれども、今の塩崎議員が答弁した中で触れなかったんですけれども、スプレッドが大きいとか小さいという議論と同時に、今、投資家たちが、私たちがマーケットでいろいろ調べてやった結果として出てきますのは、民間ファンドが10%で、つまり投資利回りというものをかなり重視しながら、彼らがその案件その案件でファンドにつくって参加をしている、それが少しずつ集まって流通市場のボリュームになっていくんだと思いますけれども、何か証券市場、債権市場を整備していくためにどうこうするという意図的な整備の考え方を持って今度のRCCの法改正を決して出しているわけではないというのは冒頭申し上げました。
しかし、結果として、RCCが参加をすることによって、市場が、そういうファンドというのが広がってくることによって整備をされていくという一つの誘導効果というものができてくれば、さらにいろいろな法規制とかなんとかみたいな整備というものが、ディスクロージャーとかいったようなものが今後必要になってくる可能性はある。つまり、結果としてこういう流通市場の整備というものの先導役というのが果たしていければ望ましいとは思います。
- 浅尾 慶一郎
今の御答弁ですと、つまり流通市場というものには期待はしていないんだと、3年間の間に処理をしなければいけないから公的機関が関与した方がいいんだという考えでこの改正を考えたというふうに私は理解をいたします。
冒頭申し上げましたように、私の考え方でいえば、流通市場を整備した方がはるかに資本主義経済のもとでは効率的なわけですから、それをなぜ、そういう形ではなくて公的機関関与の方がいいという考えに至った経緯をお伺いしたいと思います。
- 浅尾 慶一郎
何か答弁が矛盾しているように思いますが。もう一度繰り返して言いますけれども、RCCの今回の新たな機能を付加するということによって、じゃ、どういうことを期待しておるんですか。今ある流通市場では不良債権、先ほどの御答弁ですと、3年以内に集中的に処理ができないから機能を付加するということは、大前提として今の流通市場が未整備だということが前提にないと論理的におかしいと思いますが、もしそうでないというのであれば御答弁いただきたいと思います。
- 塩崎 恭久氏(衆議院議員)
先ほど来、山下議員のときも出ましたし、浅尾議員も恐らく同じ考えだと思いますけれども、今回のRCCの機能を付加し、あるいは法律を改正してすべてがうまくいくわけでは決してなくて、むしろ、不良債権処理の根本はやっぱり厳格な査定に基づく検査であり、そして金融庁サイドの行政のやることと銀行当事者の不良債権処理への対応の深化ということが一番大事なわけであって、その際に、幾つかの選択肢の中で使える道具としてRCCを用意しようということだと思います。
もともと私は、個人的には、スウェーデンのようなグッドバンクとバッドバンクと分けるというような考え方がもともとの基本であって、一つ一つの銀行をいかにクリーンアップしていくのか、立て直していくのかということがもともとの、個人的にはですよ、考え方であって、それに何を使うのかというのは、先ほど申し上げたようにアセット・マネジメント・カンパニーでもいい、あるいは銀行を二つに割るという手もないことはない、しかし、たまたま我々はRCCというものを預保が100%株主として、公の器として持っている、そこに債権を集める、集中させるということによって民民ではできないことができないだろうかということを考えて、今回の、経済価値を高めることによって回収をふやそうという根本哲学でこのRCCを使っていこうということを考えたというところだと思います。
- 浅尾 慶一郎
先ほど塩崎発議者は、流通市場をやはり整備した方がいいという基本的な考え方を持っておるというふうに御答弁いただいたわけでありますが、そうだとすると、その流通市場を整備するためには、今回の法改正とは別に、具体的にどういうものが必要だというふうに考えておられますか。
- 塩崎 恭久氏(衆議院議員)
浅尾議員に言うまでもなく、私もニューヨークなどでいろいろ話を聞いてみると、これは民間の金融機関が不良債権をどうするかという問題で、そしてそれに対して投資家がどう考えるかということでありますから、我が国でもしこの不良債権流通市場が発達をしない原因の中に公の原因があるとするならば、制度的な問題としてあるならば我々も考えなきゃいけないと思いますけれども、特に何かが邪魔しているかというと、必ずしも公のものが邪魔しているとは思わないんです。整備といいますが、まず第一に銀行が売らないというところがこの3年間で一番我々が学んだことであり、そしてまた反対に借り手の方も、つまり債務者も売ることについては同意をしないという、このスタックな状態をどうブレークスルーをつくるのかということが大事です。
だからこそ金融行政そのものが大事だということを言っているんで、RCCの問題でもないし、流通市場が整備されていないというのは結果としてそうなっているわけであって、たくさんの取引が行われるようになれば、こうやった方が便利だねということがたくさん出てきて、民間で当然やりやすいようにやっていくというのが不良債権にしても何の市場でも整備だと思うんですね。
ですから、我々としてはもし本当に邪魔なものがあれば考えなければいけないと思いますが、とりわけ今までの経験から感じることは、まず民民がそういう気持ちになっていないというところが問題ではないかというふうに思います。
- 浅尾 慶一郎
今、銀行が売らないというふうにおっしゃいました。それは多分、先ほどの例でいえば、市場があったとしてもオファーとビッドの間のスプレッドが大き過ぎて、銀行としては損が相当大きく出てしまうから売らないということだと思うんですね。ところが、今度RCCには売るという前提で法改正をされるわけですから、そうすると、RCCが出す条件が市場よりもいいということになるんじゃないですか。
- 塩崎 恭久氏(衆議院議員)
我々は、先ほど来繰り返し申し上げているように、二次ロスを出すことは許されてはならないということを申し上げております。したがって、銀行が売りやすいように我々はこのRCCを改正しているわけでは決してなくて、民間で扱っている値段とできる限り近いところで、それも民間の人と一緒に価格を決めていきましょうということをやっているわけでありますから、そこのところを御理解いただかなければいけないというふうに思います。
- 浅尾 慶一郎
先ほど銀行が売らないとおっしゃった。それは市場に売らないということだと思うんです。しかし、RCCには売るという前提で法改正をされておるということにはどこか差があるはずなんです。その差は単純に言えば値段しかないわけです。値段がRCCは若干高いということになるんじゃないですか。
- 塩崎 恭久氏(衆議院議員)
繰り返し申し上げているように、その値段ではこちらが買いたくないと思えば買わないわけですから、RCCも。二次ロスが出る値段であえて買うようなことはしないということだと思います。
- 浅尾 慶一郎
そうだとすると、銀行ないしはマーケットに参加している民間の不良債権の買い手と比べてRCCは銀行にとってどういう魅力的な買い手になるわけですか。値段が一緒なら余り意味がないんじゃないでしょうか。
- 塩崎 恭久氏(衆議院議員)
では、一言だけ。先ほど申し上げているように、銀行はもちろん民間に売っても自分で処理してもRCCに売ってもそれは自由なわけであります。しかし、我々がRCCに期待しているケースは、できる限りこの債権が集中をして強力な債権者として再生を企業にお願いできる場合、あるいは担保不動産にしても経済価値を高められるようなケースということが主になるんではないかと我々は考えて、そのメニューの一つとしてこういうことを考えているということだと思います。
- 浅尾 慶一郎
そうだとすると、今民間で不良債権の売買を業としている、あるいは買って苦境に陥っている企業を立ち直らせているプライベートエクイティーとかいろいろありますが、それよりもRCCの方が効率的にいろんな手だてを加えて企業再生ができるということがあるかもしれないので、このメニューを加えたというふうに考えてよろしいわけですか。
- 相沢 英之氏(衆議院議員)
いろいろ見方はあると思いますけれども──いや、それはそうですよ、世の中は。
ですから、やっぱり今までRCCに持ち込まれている案件の中には、なかなか民間のサービサーでは手に余る、例えて申しますとマル暴絡みとか、そういうような債権もあったといいますか、あるわけであります。ですから、先ほどの御質問の、なぜ民間のサービサーに比べてRCCが選択されるか、メリットがあるかということについては、今申し上げたようなこともありますし、それから、何といってもRCCは預保の100%出資の会社でありますから、そう言っちゃなんですけれども、民間の5、60もある一般のサービサーに比べて銀行側の信用もあるようであります。だから、これはもうRCCに任せたいという考え方もある債権もあるようであります。
もう一つは、やはり一つの債務者に多数の債権者が絡んでいることがよくあるわけでありますけれども、そういった場合に、その債権者間のいろいろな調整が必要となる場合も、例えばRCCが中心になってやってもらう、そういうような期待もあろうかと思うんです。
したがいまして、それはすぐ、それじゃRCCが一般の市中のサービサーよりも高い値段をつけてそれを引き取るというようなことを考えるとか、そういうようなことではないと思います。
- 浅尾 慶一郎
何だか御答弁よくわからないんですが、仮にRCCが時価よりも高く買わないということになった場合に、民間の売り手である銀行にとって、今まではその値段では普通のサービサーには売りたくなかったんだけれども、そうすると、端的に言ってなぜRCCにだったら売っていいということになるんですか、同じ値段だったら。
- 相沢 英之氏(衆議院議員)
それは、今まではRCCは御案内のように相対取引だけですから、一般のサービサーと同じように入札に参加するということがないわけです。ですから、そこはあくまでも銀行側の選択でありますから、なぜということになるとこれは憶測、推定をするしかないわけですけれども、やっぱりそれは、先ほど私が申し上げましたように、RCCに対して銀行側が相対で売るということについては、RCCに対するある種の信頼感と申しますか、あるいは債権の処理を進める上において複数の債権を取りまとめるというようなことについての期待があるからだろうというふうに思っています。
- 浅尾 慶一郎
先ほど来の御答弁を整理しますと、まず3年間で不良債権を集中的に処理したい、処理しようと思っていると。なおかつ、集中的に処理をするに当たって、今の不良債権の流通市場だけでは不十分であるから、RCCというものの機能を拡充したというところまでは多分御答弁でお答えいただいているんだと思います。
その先で、時価よりは高く買わない、今不良債権の流通マーケットに参加しているところよりは高く買いませんよという考え方に立った場合に、じゃ何をもって、RCCが加わることによって不良債権の流通が、あるいは不良債権の処理が促進するということなんですか。その点が少しわからないんですが。
- 相沢 英之氏(衆議院議員)
端的に言いますと、例えば今までは先ほど申しましたように相対取引しかなかったんですね。今度は入札に参加できるようになりましたから。
- 浅尾 慶一郎
そのお答えですと、入札でRCCが入れば売れるというのは、今まで入札しても売りたくない値段しか出なかったんだけれども、入札でRCCが入るということは、高い値段を出すということにしかなりません。
- 相沢 英之氏(衆議院議員)
それは、入札にRCCが参加した場合にみんなさらってしまうというような話なら別ですけれども、そんな値をつけるということはないですから。
- 浅尾 慶一郎
別の言い方で質問さしていただきます。今まで5社のサービサーが入札に参加したとします。その一番高い値段が、100の元本に対して10の値段をつけてきたと。10じゃ売りたくないというのが多分今の現状だと思います、銀行にとって。だから不良債権の処理が流通市場では進まない。しかし、RCCがそこに入ってまた10の値段をつけたら全然進まないわけですから、今のお答えですと、入札に参加して10以上の、12とか15とかそういう値段をつけない限り多分不良債権の処理は今改正によっては進まないということになるんですが、もしそうでないということであれば、どういう理由でそれでは進むのか。あるいは10という値段に対して15ということを、5ぐらい高い値段をつけるということであれば、それを正当化するとすれば、多分RCCが何か関与することによって企業を立て直すことが普通のサービサーよりもうまくできるからその後の部分が正当化できるんだと、そのどちらかをお答えいただきたいと思います。
- 金子 一義氏(衆議院議員)
浅尾議員の御議論でありますと、RCCが高い値段を入札にしても出さなければ処理が進まないではないかという御趣旨の御質問のように伺うのでありますが、決してそこの高い値段をつけるということを私たちが意図して、そういうことを考えて今回の法案を出させていただいているかというと、それは違います。
基本的には、もう言うまでもありません、集中改革期間に金融機関に不良債権処理をしてもらう。そのとき一番いいのは、銀行が自分で処理すればいいんですよ。別にRCCに出さなくたって、民間サービサーに出さなくたって、私的整理でやっていただく、処理していただく、民事再生法等で法的に処理をしていただく、民間サービサーにしても、RCCに持ち込む前にしても、そういう手段を金融機関はとると思いますよ。そうあってほしいと思います。
しかし、その上でさらに、最終処理ということで、今申し上げたような手続をとらずにサービサーに持ち込んでくる、RCCに持ち込んでくる。そのときに一番大事なことは、民間サービサーの、マーケットというとちょっと言葉が適当かどうかはわかりませんけれども、これはもう浅尾議員御指摘のとおり、今、このファンドを買っていくという、日本に十分な民間ファンドがありません、そのことはもう御指摘のとおり。したがって、流通市場というのが十分でない。ただ、これはあくまでも個別ケースでありますから、十分か不十分かというのは一概に言えないところはありますけれども、したがって、それを補っていくものとして、このRCC、国の政策として集中的に処理をする、その一つのいわば、手段という言葉はちょっと、位置づけとしてRCC、今まで時価以下という部分、それから入札も参加できないというのを機能を強化してそういう参加機能を持とうと。
しかし、価格は、入札においても相対におきましても、先ほど来議論が出ておりますとおり、あくまでもいわゆる時価でありまして、強いて言えば、先ほど塩崎議員からちょっとお話ありました、RCCに集中することによって権利関係が整理される、それがゆえに、より債権者間の意思統一が迅速に行われて再建が早くできる、その結果として企業のいわばのれんの機能が落ちていくようなことがなくなってくるということもあり得ると思いますけれども、しかし最初からそれを決して念頭に置いているわけではありません。あくまでも民間と同じような評価方法による時価で買っていくという機能であります。
- 浅尾 慶一郎
御答弁、やや私の理解ができない部分が多いんですが、繰り返し申し上げますけれども、先ほどスプレッドという話をいたしました。スプレッドというのは、例えば私が不良債権の買い取り売買を業としているとすれば、ある方から不良債権を買って違う方に売るというのがその業として成り立つわけであります。しかし、その業をやるためには、そこにリスクがありますから、買いが10だったら売りは90ぐらいじゃないとやれないというのが現状であります。だから、先ほど塩崎発議者が言われたように、余り売られてこなかったということだと思うんです。
それから、先ほど来申し上げております不良債権の流通市場を整備していくというのは、今10と90の間に差が開き過ぎているのを小さくしていけばもっともっと短期間で売買が促進されるのではないかというふうに考えているわけでありまして、そこで、RCCが10じゃなくて15とか20で買うよと。そうすれば多少は銀行にとって魅力的ですからそこで売るでしょう。しかし、その15とか20で買ったときに、それが時価だと言われるのであれば、なぜそれが時価なのかということで、冒頭、スプレッドについて調べられたんですかという御質問をしましたが、そこについては明確なお答えをいただけなかったわけであります。
そこで再度、時価ということについて伺わさしていただきますが、時価と言ったときに、今申し上げましたように、売りと買いの差があって時価なんです。一定の値段ということではないからこそ不良債権の流通市場が整備されていないと。売り値と買い値が差が開いているから両方が時価なんだというふうに思うわけでありますが、このRCCの言うところの時価は、その点でいうと、どういうふうに考えておられますか。
- 塩崎 恭久氏(衆議院議員)
オファーとビッドのスプレッドの話をおっしゃっているんだろうと思います。我々がここで、法律で言っているのは、時価というのは買い取りの価格の時価ということでありますから、成立をしたときに買ったときの時価ということですから、そのスプレッドはもちろんあるでしょう、最初は。それがどうくっついてきて初めて取引が成立するかということであって、そのときの価格が、どう考えても、3年後に、仮にですよ、処理をするときに、処分をするときにロスが出るような高い価格を設定してはならないという意味で時価だということを言っているわけであります。
- 浅尾 慶一郎
そうすると、今までの議論を仮に論理的に整理しますと、民間の市場では10でしか買えないものをRCCが15で買うとすると、まあ15でも20でもいいですが、買うとすると、その差額は、3年間なら3年間、その企業をいろいろ再生することがRCCの方が民間の企業よりも効率的にできるということを類推しない限り論理が成り立たないのではないかなというふうに思います。
そこで、RCCが本当に効率的に債権を回収しているのかどうか、その点についてRCCに伺いたいと思いますが、まず、RCCが債権を取得してから回収するまでの期間というのが平均でどれくらいなのか、それが民間のサービサーが回収するまでの期間と比べてどうなのかという点についてお答えいただきたいと思います。
- 鬼追 明夫氏(参考人)
お答え申し上げます。平均的な債権回収期間というのは特に算定はいたしておりません。したがいまして、数字で申し上げたいと存じます。
御承知のように、RCCの債権回収は、いわゆる旧住管の住専勘定といいますのと、それと破綻金融機関の、私どもこれをRCB勘定というふうに、整理回収銀行勘定というふうに呼んでおりますが、この2つの勘定が大宗を占めております。それに、平成11年度、12年度の53条で買い受けました分、その部分がございます。その3種類とお考えいただいて結構かと思います、公的サービサー部分でございますが。
まず、住専勘定でございますけれども、これは名目債権額は10兆478億でございました。買い取り価格が4兆6,558億でございます。回収額でございますけれども、ことしの11月末まで、ただし、この11月末分は速報値でございますので確定値ではございませんが、11月末までの回収でございますが、回収累計額といたしましては2兆4,560億でございます。したがいまして、買い取り価格との関係で申し上げますと、進捗率が52.8%ということになろうかと思います。
一方、整理回収銀行勘定でございますが、この部分につきましては、買い取りました債権額が合計で、ごく最近の数字でございますけれども、19兆9,282億でございます。
ただし、このRCB勘定と申しますのは住専勘定と違いまして、住専勘定は平成8年の10月から用意ドンで一斉にスタートいたしております。このRCB勘定は、古くは東京二信組でありますとか、あるいは関西で申しますと木津信用組合でありますとか、かなりもう、平成6年、7年、8年、9年ごろから破綻した分を順次、旧整理回収銀行時代から買い取っておりますので、用意ドンとはスタートしていない、ばらばらとスタートしております。したがって、回収も順次回収をしておる、こういう状況であるということを、もう既に御理解いただいておることと思いますけれども、あらかじめ申し上げておきたいと思いますが、そういうことで19兆9,282億の買い受けをいたしております。
それに対しまして、回収額でございますけれども、これも11月末までの速報値も含めての数字でございますが、累計額といたしましては、回収累計額は2兆4,784億でございます。単純に買い取り価格との回収率で申しますと58.9%でありますが、これは住管勘定と違って、この進捗率はどれほどの意味があるかということになりますと、若干、住管勘定と同じような意味は持たないと思いますけれども、こういうような数字を示しております。
さらにまた、一方、53条の関係でございますが、平成11年度それから12年度の買い取りが1兆700億余りであります。これを393億で買い取っております。それで、この2年間、平成11年度、12年度末、つまりことしの3月まででございますが、それと平成13年度の、今御審議いただいております以前の旧スキームで買い取っておりますものが一部ございますけれども、その関係で回収が約300億でございます。これはしたがいまして、買い取り価格との関係で申しますとかなり進捗率は高い、こういう数字を示しております。
この数字でもって効率的であると言うかどうか、これはさまざまな御意見がございましょう。私どもは、できるだけ効率的な回収を目指して、とにかく一意専心それに努力をしておる、こういうことを申し上げておきたいと思います。
- 浅尾 慶一郎
効率的かどうかというのは、他に比較する対象がないとなかなか議論ができないと思いまして、そこで、RCCとしては、民間の同じようなことを業として行っているところの数字というのを調べておられますか。
- 鬼追 明夫氏(参考人)
御承知のように、民間サービサーは民間企業でございますので、それぞれ企業秘密のようなものになっておると思います。特にそれを公表しておる資料は、寡聞にして私どもそれは存じ上げておりません。
ただ、私どもが民間サービサーから回収委託を受ける、私どもも民間サービサーの許可をちょうだいしておるものですから、私どもの回収力を評価していただいたのかどうなのか、民間サービサーから、RCCさん、うちが銀行さんから買い取った債権について、これを回収委託でもって回収してくれませんかと、こういうような委託を受ける場合がございます。そういうような関係がございますが、一般的に各サービサーの回収効率というものは、特に私どもではここでは把握いたしておりません。
- 浅尾 慶一郎
それでは発議者に、この今の社長のお話をベースにして伺わさせていただきます。つまり、今までのRCCの活動について、RCCの中の内部的な管理的な数字はありますけれども、他と比べてそれが効率的かどうかということが少なくともRCCの段階ではわからないということであります。しかし、今までの議論だと、多分RCCに、それに不良債権の処理機構として加わっていただけると回収が進むという前提で今回の法改正があるということでしょうから、発議者としては、RCCが効率的であるという何か客観的な数字というのをお持ちでしょうか。
- 塩崎 恭久氏(衆議院議員)
先ほど来申し上げているように、私が1年ぐらい前からRCCを活用したらどうだと言い出したその前はAMCを考えておりました。できれば、法的にできたタイのような強制力のある、不良債権を言ってみれば銀行から強制的に移せるというようなことを考えていたわけでありますが、そこまで行かなくても、あるいはスウェーデンのような分け方、バッドバンクとグッドバンクに分けなくても、たまたまこれがあるじゃないかということで、特に我々にとって大事なのは、今回の大きな哲学の変更として現金回収から経済価値の向上へということで、いわば企業の再生と担保価値の向上を図ろうじゃないかということをやるのに、今のRCCがそれをメーンにやってきたとはとても思えない。したがって、私は個人的には、RCCの現状に、我々が今やってもらいたいという機能をそのまま活用できるものがあるとは思っておりません。
しかし、アメリカのRTCでも、あの数年間の間に、みずからが触媒となり、そしてまたみずからがいろいろな形でこの不良債権処理に関与しながら、民間の人たちがほとんど大半かかわって業務委託を受け、あるいは一緒の基金をつくり、Nシリーズと呼ばれている証券化のスキームなどの中でもやっていったわけであって、そこで実はRTCが触媒となっていろんな新しい金融技術もでき、そして、先ほど来、浅尾議員がおっしゃっているいわゆる不良債権市場、流通市場というものが育っていったわけであります。
したがって、私は先ほど来、公の器、公器と言ったRCCでありますが、言ってみればやかたを借りて、その中に一つ新しい我々としても考えるものを機能としてつけ加えて、これからやってもらおうじゃないかと。もちろん、今までやってきた現金回収的な手法というものが活用できるという部分もたくさんあるわけでありますが、新しいことをやってもらいたいということにおいては新しい英知を集めなければいけないということで、先ほど来の、外部の人たちの応援というものをやっていこうじゃないかということだと思います。
RTCも、たしか1,000人未満の職員で、結果として数年間でかかわった人たちは8万人ぐらいいたというふうに言われております。ということは、7,000人余りが民間の人たちだったということでありますから、ここのところから考えてみても、我々は新たなことをたくさんやっていかなければいけないということだと思います。
- 浅尾 慶一郎
ちょっと端的に最後に伺いたいんですが、再生型処理をする人材はRCCに現在いるのかいないのか。その場合、そういう人を民間から雇う予定があるのかないのか、その点についてお伺いしたいと思います。現在いるかどうか。
- 金子 一義氏(衆議院議員)
RCCでも既に、十数件でありますけれども、再生を果たした企業の例はあります。しかし、これから新たに処理されてくる、もしくは持ち込まれてくる案件に対応できるかどうかということについては、必ずしも十分ではない。RCC自身にその認識もあります。
したがいまして、新たに外部から雇うという議論、そして一方でまた、そういう再生について委託をする議論、両面の議論を今RCC、預保等でやっていただいております。
- 浅尾 慶一郎
それでは、金融全体について伺ってまいりたいと思いますが、きょうは法務副大臣もお越しでありますので、それに関する部分を先に質問させていただきたいと思います。
先般、あさひ銀行が法定準備金を取り崩すという報道がありました。法定準備金は、御案内のとおり、銀行法に基づいて、追加で出資等を政府がした場合には資本金と法定準備金と半分半分で入れることになっております。あさひ銀行についても優先株を政府は取得しております、公的資金を入れております。その優先株の額と、そのうちで法定準備金に幾ら入っているのか、その点について数字をまずお答えいただきたいと思います。
- 村田 吉隆氏(副大臣)
これまでの資本増強のケースで、優先株の発行に当たりまして資本金と資本準備金の配分は5対5と、こういうふうになっているケースが多いようでございます。
- 円 より子氏(理事)
速記をとめてください。
〔速記中止〕
- 円 より子氏(理事)
速記を起こしてください。
- 村田 吉隆氏(副大臣)
あさひ銀行のケースで見ますと、優先株部分が4,000億で、うち資本準備金の該当部分は2,000でございますから同様だと、こういうふうに解しております。
- 浅尾 慶一郎
そうすると、資本金に2,000億、法定準備金に2,000億ということでございますね。
そこで、今回あさひ銀行がそのうちの法定準備金を取り崩して不良債権の処理をする、あるいは配当をするということになってくると思いますが、この優先株、株主は間接的に政府でありますが、そこの株主総会は普通株の株主総会しか開かれずに、優先株の種類株主総会は開かれないと聞いておりますが、法務副大臣、そういう理解でよろしいんでしょうか。
- 横内 正明氏(副大臣)
あさひ銀行のケースということではなくて一般論として申し上げさせていただきますけれども、現行の商法におきましては、ある種類の株主に損害を生ずる場合に限り、その種類の株主総会を開催するということになっております。
そこで、法定準備金の取り崩しについてでございますけれども、その法定準備金の取り崩しということが配当優先株主に損害を及ぼすべき場合に当たらないというふうに考えられますので、法定準備金の取り崩しは、優先株主についての種類株主総会を開催すべき場合には該当しないものと一般的には考えております。
- 浅尾 慶一郎
しかし、あさひ銀行という具体的なケースで伺ってまいりたいと思いますが、ちなみに、優先株はほかに取得している者はおりますか、政府以外で。政府以外でその優先株を取得している、政府が取得した優先株とは別でも結構ですけれども、ありますでしょうか。
- 円 より子氏(理事)
速記をとめてください。
〔速記中止〕
- 円 より子氏(理事)
速記を起こしてください。
- 浅尾 慶一郎
今の質問、実は次の質問に関連するんですが、仮にまず政府しか取得していない場合であっても、2,000億円は法定準備金のうちの、幾らが総額かはわかりませんけれども、2,000億円は公的資金であると。それが取り崩されているということは、そもそもその段階で公的資金が毀損しているということになりませんか。これは金融担当大臣、あるいは副大臣でも結構ですけれども。
- 村田 吉隆氏(副大臣)
これまででございますが、商法が改正される前は、法定準備金の取り崩しは資本の欠損補てんに限定されておりまして、そういう意味では、配当に回るとかそういうことはなかったと、こういうことでございます。
そして、法定準備金を法律が許す限りでどうやって取り崩すかということと、それに関して配当政策とか、あるいは、先ほど5対5というふうに申しましたけれども、それを資本にどう取り込むかという資本政策、これは銀行の判断によるものと、こういうふうに考えてきたわけでございます。
- 浅尾 慶一郎
これまでは配当に回ることはなかったわけでありますが、そうすると、今度あさひ銀行は、この法定準備金を取り崩して優先株に配当をするんですかしないんですか。しないとなれば議決権が復活してその段階でかなりの株式を国が持つ、普通株を持つという形になりますから準国有化ということになりますし、仮に法定準備金を取り崩して優先株に配当をするということであれば、言葉は悪いですけれども、これは自分が入れた資本を自分に配当するということですからタコ配ということになりますが、これはどちらになりますでしょうか。
- 村田 吉隆氏(副大臣)
あさひ銀行のケースにおきまして、取り崩しによってどういうふうにするかということについては未定である、こういうふうに聞いております。
- 浅尾 慶一郎
未定であるとしても当然公的資金が毀損されるわけであります。2,000億円入れた公的資金が毀損される。それについて当然納税者の資金がある面毀損されるというふうに考えていいんだと思います。そうだとすると、先ほどの法務副大臣の御答弁では、法律上は確かにそれを必要とはしていないということだと思います。まず第一点として、その場合に、政府は優先株の種類株主として種類株主総会を私は開くよう要求すべきだと思いますが、その意思があるかないか伺いたいと思います。やってはいけないとは書いていないはずであります。
- 柳澤 伯夫氏(国務大臣)
まず、浅尾委員の御質問で、法定準備金の中には優先株式として引き受けたときに準備金に算入されたものがある、これは確かですね。そして、このあさひ銀行の場合には、来期の見通しですけれども、要するに損失の補てんにこの法定準備金を充てると。これは商法で許されているわけです。そういう形の処理をする、こういうことなんですね。
その場合に、確かに比例配分か何かすれば、法定準備金全体の中で政府の優先株のかわり金が付しめられているから、そこに毀損が起こったと見るべきなのか。そういうふうに見るのが常識かもしれませんが、私どもとしては、またいつの日にか回復するということであれば、これは即、我が方の優先株のかわり金として入った準備金も比例配分的に毀損されていると、こういうふうに見る必要もないではないか。これは、どう見るべきかということについて規定はありませんから、我々としては、時間の経過の中で即、これは比例配分的に毀損が生じましたよと見るべきだということでもないんではないか、こういうようにまず考えます。
それからもう一つ、今度は配当がないということに当然、準備金が毀損をされるような場合には、当該年度の利益と、プラス過去から積み立てた剰余金が配当の原資でございますから、これはもう配当が今のままの見通しではできかねるという状況になっていると、こういうことでございます。そういうときには、これはまたその期の総会で議決権が復活するのか、あるいは翌期に議決権が復活するのかというようなことがあるんですけれども、所定の配当をしないという議案が多分出るんだろうと思います。一々総会をやって、それが否決された格好で配当しないということが決められるんではなくて、その場で配当できませんという形の決議が行われるんだろうと思うんですが、その場合には議決そのものに賛否をするというような形での議決権が発生する、こういうことでございます。普通株への転換が行われるということではなくて、議決権がまず復活する、こういうことだというふうに私ども理解をいたしております。
- 浅尾 慶一郎
その議決権が復活するということにおいて、そもそも優先株を取得するときに経営健全化計画というものを各行とも出していると思います。経営健全化計画に基づいて配当を行うということができなくなったということは、そもそも法定準備金を取り崩すということ自体が私は大きな問題だと思います。ある面では公的資金を毀損しているという問題だと思いますが、それであれば当然その経営責任を、仮に普通株に転換しないとしても、当該銀行には問うていくという理解でよろしゅうございますね。
- 柳澤 伯夫氏(国務大臣)
私どもとしてはそのように考えております。
- 浅尾 慶一郎
法務副大臣に、ちょっとお時間があるようでございますので、今の法定準備金に関して質問させていただきたいと思いますが、私は、当然利害を有する種類株主が、法定準備金が取り崩されるような場合には、そうしたかかる株主の利益にも配慮した商法となるように、今後の商法の改正の見直しの中で反映していただきたいと思いますが、その点についてのお考えを伺いたいと思います。
- 横内 正明氏(副大臣)
今臨時国会で商法が改正をされまして、この種類株制度について制度の改善が図られました。
その改正で、会社がこの種類株式を発行する場合には、定款によりまして株主総会が決議すべき特定の事項について種類株主総会の承認を要することができる、定款を決めればこの種類株主総会の承認を要するものとすることができると、そういうふうに法改正がなされたわけでございます。したがいまして、会社が必要と認めればこの法定準備金の取り崩しについて優先株主の種類株主総会を要するものと、そういうふうに定款を定めることが現行法上はできるようになっております。
ただ、これは来年の4月1日からの施行でございますけれども、4月1日以降はそのようにできるようになっております。
- 浅尾 慶一郎
ではもう一点、法定準備金に関して伺わせていただきたいと思いますが、銀行持ち株会社になりますと、先ほど銀行の場合は資本金と同額の法定準備金が必要だという議論がありましたが、持ち株会社は資本金に対して1/4、だから1対4でいいという規定になっております。なぜそのようにしておられるのか、なぜそこを分けておられるのか、その点について、金融担当大臣あるいは副大臣でも結構ですけれども、伺いたいと思います。
- 村田 吉隆氏(副大臣)
委員、持ち株会社は預金を預からないと、こういうことで、自己資本比率規制の場合には単体ではなくて連結ということで、トータルで持ち株会社も該当するということでございますが、その法定準備金につきまして、より積み増しをしている、一般会社から銀行の方は積み増ししているというのは、預金を銀行の方は預かるということで、より財務の健全性というものを要求されている内容になっているということだと解しております。
- 浅尾 慶一郎
それでは伺わせていただきますけれども、この銀行持ち株会社の中で、要するに法定準備金が資本金の1/4でいいということから、そのわずかなすき間を突いてという言い方が正しいかどうかは別として、そこの部分の資金を使ってあさひ銀行と同じように不良債権の処理をする、あるいは配当するというところが当然出てくるんだと思います。その銀行持ち株会社に移行した銀行においても、そもそもその前段において、公的資金を優先株という形で政府が取得をいたしております。その取得をする際には、もともと五対五で法定準備金と資本金に分けて取得をされたと思いますが、その分けて取得したうちの法定準備金に持ち株会社に移行する前に入っていた部分は、今度持ち株会社に移行した段階で会計上はどういう勘定に入る形になるんでしょうか。
- 柳澤 伯夫氏(国務大臣)
ちょっと、先ほど私、あさひ銀行の場合に責任追及していきますというときに、若干あさひ銀行が既に配当をしないと決めたというようなことを、つまり無限定で申し上げたんじゃないかと思いまして、その点はまだ、そういう見通しということではありますけれども、方針として決めているわけでも何でもないということでございますので、当然のことでございますけれども留保を付させていただきます。
法定準備金を取り崩す場合には、それを剰余金にすることも可能だというふうに理解しております。
- 浅尾 慶一郎
法定準備金を取り崩して剰余金にする、それを配当に回すということであれば、なおかつそこにおいて責任を追及しないということになってくると、先ほど申し上げておりますけれども、一番わかりやすい例で言いますが、あさひ銀行のケースでいえば2,000億円が取り崩されて、そしてそれが配当に回ったからいいんだということであれば、まさにタコ配ではないかなというふうに思うわけであります。それよりかは、普通株の減資を行っていただいて、それで株主の責任を明確にしていただく方が、私は、優先株を取得した政府あるいは納税者の立場として正しいんではないかなと。
つまり、普通株主の方が経営に対してより責任が重いわけでありますから、それを同じように扱うというのは余りに不公平なんじゃないかなと思いますが、その点について金融担当大臣の御意見を伺って、時間が参りましたので、質問を終わります。
- 柳澤 伯夫氏(国務大臣)
あさひ銀行が法定準備金を取り崩して剰余金に振りかえるということは、あさひ銀行は今、銀行でございますからそういうことはまずございません。その点はちょっとまず申し上げておきます。
次の問題は、普通株の減資を求めるべきではないかということでございますけれども、この問題については、私どもといたしましては、現在、そういう商法的なことでなく健全化法、つまり行政法の措置でもってこのような事態について改善策を求めていきたいという考え方を持っております。