【厚生労働委員会での活動】 これからの社会保障
現在は厚生労働委員会に所属しています。これは介護や年金、医療などを扱うわけですが、年金にしろ社会保障にしろ、グランドデザインをきちんと示す必要があると思います。すでにおそらく四割以上の方が保険料を納めていないであろう国民年金の穴をふさぐ手だてをしないで、一方で厚生年金にしわ寄せをしていくというやり方ではやっていけません。払えない人に無理やり払えということではなく、払える人も払っていないなら、そこをどうやっていけば公平化できるのかということを、考えていかなければならないと思います。民主党としても提言していますが、基礎年金についてはすべて消費税で賄うほうが公平ではないでしょうか。その上の部分(いわゆる「二階部分」)については、所得をしっかり把握したうえで―これは納税者番号制につながる話ですが―報酬比例にしていくという案です。
納税者番号制度については、プライバシーの問題とよく言われるのですが、私はそれは議論のすりかえだろうと思います。納税そのものは国民の義務ですから、プライバシーを理由に隠してもいいということにはなりません。問題は、納税者の情報が漏れるかどうかなんです。当然、漏れないようにしなければならないのですが、現状を考えてみると、高額納税者を積極的に公開しているわけですから、ここでプライバシーを云々するのはおかしいわけです。(プライバシーを反対の理由にするのは)そもそも議論として成り立たない話なんです。
最後に、これは私自身、これから研究していかなければならないと思っていることをお話しします。年金も医療も介護も社会保険ということで、財源は税と保険料なんですが、これだけではたしてこれからもやっていけるのか、という話です。年金については基礎部分を消費税で、上の部分は報酬比例の保険料でという私たちの案で何とかやっていけると思いますが、医療も含めてということになると、消費税のかなりの増税か保険料の増額が必要になってくると思います。
もう少し違う財源を考える、そういう考え方も入れてもいいのではないか。例えば社会保障に限定した貯蓄という考え方です。シンガポールで行われているのですが、社会保障貯蓄ということで、社会保障目的に使うなら相続税は免除するというものです。なおかつ医療で言えば基礎的な部分以外のところ、例えば歯医者さんでいい材料を使うと保健の対象になりませんね、そういう部分に社会保障貯蓄から使う場合も認められる。これらは「アメ」の部分ですね。同時にそうした人たちには、社会保障貯蓄から社会保険の基礎的な部分も払ってもらう。
つまりすべてを税と保険料でカバーしようとすると大変なのですが、余裕のある人たちには社会保障貯蓄という形にしてそこから使ってもらう。そういうある種の貢献をしてもらう見返りとして、相続税を免除するということです。そういう考え方を先日、ある医療経済の専門家から提示していただきました。
どこで線引きをするかなど、いろいろな面からさらに検討していかなければなりませんが、日本はあのきんさん、ぎんさんが「老後に備えて貯蓄しています」というような貯蓄大国です。自分の社会保障のために使えるということであれば、貯蓄を拠出していただけるのではないかと思います。
いずれにせよ、例えば今の制度のままでやっていけば、企業が社会保障の負担に耐えかねてますます海外へ出て行ってしまうこともありえます。それでは日本の実力を弱めることになりかねませんので、これまでとは違う考え方をいろいろ取り入れていく必要があるだろうと思っています。
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